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RSSフィード [49] 即興三語小説 ―第114回― ミーティングは日曜の21時から
   
日時: 2011/09/04 22:19
名前: RYO ID:6rA22odo

冬の陣@2012の開催を宣言しました。
今から準備すれば間に合いますよ。
ふるってご参加してくださいませ。

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●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。

▲お題:「変色」「神がかっていた」「臨時ニュース」
▲縛り:「観測調査船を作中に出す」もしくは「SFにする」
▲任意お題:「血痕」「警察官」

▲投稿締切:9/11(日)23:59まで
▲文字数制限:6000字以内程度
▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週土曜日の22時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

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○過去にあった縛り
・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など)
・舞台(季節、月面都市など)
・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど)
・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど)
・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど)
・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など)
・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など)

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 三語はいつでも飛び入り歓迎です。常連の方々も、初めましての方も、お気軽にご参加くださいませ!
 それでは今週も、楽しい執筆ライフを!

メンテ

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それは明日にも起こりうる事象 ( No.2 )
   
日時: 2011/09/07 21:26
名前: マルメガネ ID:KxrgJOFQ

一見して穏やかそうに見える海も実は荒々しい表情を垣間見せることがある。
太平洋上の某地点でそれは確認された。
群青色の水面に横たわる黄褐色の帯。
変色した海域は激しく煮えたぎり、硫黄の匂いが鼻をつく。その場所は海底火山が多数存在している海域であり、過去何度も噴火しているのが目撃され、また魔の領域とされ忌み嫌われていた。
火山活動が活発化しているとして、観測調査船が出され綿密な調査が始まると、その変色域はさらに拡大し、噴出地点も増えた。
「臨時ニュースを申し上げます。太平洋上にて、海底火山の観測に乗り出していた観測調査船が消息を絶ちました。乗組員三十名の安否が気遣われます。今現在、海上保安庁の巡視船二隻が捜索にあたっている模様。詳細は、のちほど情報が入り次第お伝えいたします」
 ある日、そのニュースが流れ、人々は驚愕した。新領土が誕生するかもしれない、という密かな願いの裏に。
 現場に急行した海上保安庁の巡視船は、付近の海域を捜索していたが、それといってめぼしいものは見つからず、噴火の危険性も高まってきているためそうそうに引き上げた。
 と、そのはるか彼方で水面がまんじゅうのように盛り上がり、激しい水柱と粉々に砕け散った岩石が四方八方に飛び散り、噴き上がった煙が空高く立ち上った。激しい轟音が辺りを震わせる。
 噴火である。
 降り注ぐ生まれたての軽石。そして厄介な細かな火山灰。引き起こされた高波。そして吹き荒れる熱風。
 木の葉のごとく揺れる船舶は、回避行動に出た。
 その操船はまるで神がかったようだった。
「臨時ニュースを申し上げます。先ほど入りました情報によりますと、消息を絶った観測調査船の捜索にあたっていた巡視船二隻が、海底火山の噴火に遭遇。各船ともに被害」
 灰を被り、軽石の直撃をうけて窓ガラスが割れ、船体も損傷した巡視船の姿が映像として映し出された。
 巡視船がとらえた噴火の映像も生々しく、その場で核実験でも起こったような錯覚すら覚えるほどだった。
 その衝撃的なニュースが報道された二日後、派遣された別の巡視艇と巡視船が、波間に漂う観測調査船の残骸を発見した。
 軽石が大量に浮遊している海域から少し離れた場所であった。どうやら、噴火に巻き込まれたらしいのは確実であり、残され波間に浮かぶ船体は激しく傷つき、かろうじて船名が読み取れるほどであり、何十年も歳月が流れたようにみえた。
 しかし、乗組員三十名の行方は分からなかった。
 すべてが絶望的であった。
 生存者がいると信じ、関心を寄せていた国民から落胆した声と深いため息が漏れたのはいうまでもない。
 噴火はその後も絶え間なく続き、海上にぽっかりと小さな島が誕生した。
 その島も激しい潮流による浸食を受けつつも、爆発的な噴火と緩慢で大量の溶岩を噴出する活動を繰り返し、確実に面積を拡大していった。
 それから数年、数十年の歳月が流れ、人々の記憶から悲劇が消え去ろうとしていたとき、その島の付近に観測調査船が現れた。
 月面を思わせるような凸凹して、多数の噴気孔、噴火口が蒸気を発している島の調査が目的だった。
「黙祷」
 船の甲板に立った乗組員が、黙とうを捧げる。
 彼らは忘れていなかった。
 かつて、ここで観測調査をしている最中にあえなく噴火に巻き込まれ、殉職してしまった仲間、あるいは先輩たちを。
 その彼らに島は噴火することもなく、開いた多数の噴気孔や噴火口から、静かに湯気を立てているだけだった。変色した海の色は相変わらずであったが。
 またその海域で激しい活動がいつ起こるのか全く予想はできない。
 それがひとたび起こると、それは最強の核爆弾に匹敵するエネルギーが放出されるに等しいのだ。
 その力の前に人の力は到底及ばないのである。

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