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RSSフィード [234] 即興三語小説 ―今日で最後と羽目を外して、警察の厄介になる成人式―
   
日時: 2015/01/12 22:30
名前: RYO ID:OOHUCGEY

 ある種の動物はある一定の要件を満たすことで、体の色を変えることができることは広く知られている。それは例えば、天敵から身を守るために周囲にの色と同化する保護色に代表される。ほかにも発情期に同種のメスにはほのかにピンクになり、オスへの敵対を示すために、黒く染まるものもいる。ちなみに、この種はオスとメスに挟まれると、ピンクと黒でストライプになることが知られている。その生態反応は未だ謎に包まれているが、初めて発見した生物学者を驚かせたことは想像に難くない。もっとも、いまはその謎の化学反応を科学に応用できないかと躍起になっている。ある特定の条件下で、色彩が変わるということを、ファッションや自動車のカラーリングに応用しようというものだ。最新の研究によれば、ヒトが発汗した際の塩分が利用できるかもしれないと言われている。もっとも、これでは下着は変わっても、上着にまで応用できないことは間違いないため、さらなる研究が期待されている。

 三語例文でした。
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●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。
▲お題:「謎の化学反応」「塩」「ストライプ」
▲任意お題:なし
▲表現文章テーマ:なし
▲縛り:なし
▲投稿締切:1/18(日)23:59まで 
▲文字数制限:6000字以内程度
▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週日曜日の21時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

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○過去にあった縛り
・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など)
・舞台(季節、月面都市など)
・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど)
・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど)
・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど)
・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など)
・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など)

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Re: 即興三語小説 ―今日で最後と羽目を外して、警察の厄介になる成人式― ( No.3 )
   
日時: 2015/01/18 21:06
名前: マルメガネ ID:j72Wobks

 丸底フラスコの中で謎の化学反応が起こり、怪しげな煙と異臭が漂う。
 塩とおぼしき粉末をその怪しい謎の化学反応を起こしているフラスコにティー教授は投げ入れた。
 とたんにその怪しい反応は収まり、代わりにストライプ模様の結晶ができはじめた。
 ティー教授の着ている白衣は、薄汚れて実験のたびに起こる謎の破裂で飛び散った薬品のシミがたくさんマーブルのように散らばっている。
「純粋な結晶とはまだ程遠いな」
 彼はそう呟く。
 彼は次世代の電子回路の半導体を作る研究をしている。
 怪しげな煙と異臭を撒き散らしていた謎の化学反応を起こしていた丸底フラスコは、その象徴であり、中身はこれまで投げ込まれた試供体と呼ばれる様々な物質の溶液であった。
 それが塩を加えることにより変化し、ストライプ模様の結晶体となったのである。
 ティー教授は出来上がったそのストライプ結晶体を詳しく分析し始めた。
 構造からそれらに備わる特性などなど、多岐にわたり半導体として有効なものとして扱えるかどうかということであるのだ。
 出来上がったその結晶体は数日に渡る分析の結果、半導体としての特性が認められたが、実用には程遠いものだった。
 落胆することもなく、淡々と実験を繰り返し、そしてその結果などのレポートなどが蓄積されていく。
 それらのデーターをもとに解析を行い、加える薬品を変えながら淡々と実験は続けられていくのだ。
 ある日そうしたなか、投げ入れた塩とはまったく別の物質を誤って加えてしまったティー教授はストライプ模様の結晶とはまったく異なる結晶体になることを突き止めた。
 しかし、それは半導体ではなくて不導体の純然たる塩の結晶だった。
 そしていつもと異なる結晶体とこれまで生成した結晶体を坩堝に入れて溶かし、再度結晶化させてみると、半導体素子に近しい存在となることが判明して、ティー教授は喜んだ。
 しかし、あまりにも喜びすぎて強烈な酸の入ったビーカーを倒してしまい、これまでの資料が焼け焦げ、触媒となるものも存在していたために火災になってしまった。
 消すまでもなく研究室から飛び出すティー教授。
 そしてその火災がもとで、彼は何もかも失い、二度とストライプ模様の結晶体も半導体に近しい存在になった新結晶体も作り出せることはできなくなってしまったのだった。

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