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RSSフィード [18] 意訳詩
   
日時: 2011/10/31 12:06
名前: 闇の吟遊詩人(闇雅人) ID:Ru30e.qY

昔、私がTCの常連だったころ、管理人の闇さんに提案して拒否された企画(苦笑)。裏でやるならいいでしょう。参加は自由です。ちなみに「外国の詩」を「教科書的に直訳」せず、「意訳して日本語の詩」にする「意訳詩」というジャンルはあります。上田敏の『海潮音』や、佐藤春夫の『玉笛譜』などがその例です。

なお、TCから離れるにあたり、私の記事は全て削除しておきます。私の企画で孤軍奮闘してくれた「うんこ太郎さん」の応援のために「一時的に」投稿したランボーの詩も削除します。では、失礼致します。もう二度とここへは来ません。

メンテ

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Re: 意訳詩 ( No.1 )
   
日時: 2011/06/25 21:27
名前: うんこ太郎 ID:gB7YmWFU

アイルランドの詩人ヌーラ・二ー・ゴーノルの、「The Language Issue」の訳に挑戦してみました。「言葉(言語)の問題」というタイトルから察するに、アイルランドの歴史について触れた詩なのかもしれません。

ヌーラ・ニー・ゴーノル - 言葉の問題

わたしは
わたしの希望を
川に浮かべる
この小さな船
言葉の船に乗せて

アイリスの蔦で編み
タールを底に塗りこんで
防水したバスケットに
幼子を乗せるようにして

わたしは
小さな言葉の船に
わたしの希望を乗せる

川辺に生えた
イグサの合間から
言葉の船をそっと流す
小さな船はたゆたい
どこに流れ着くのか
わたしには分からない

ファラオの娘に拾われた
幼いモーゼのように
もしかしたら
わたしの希望も
いつかファラオの娘の
膝の上へと
辿り着くのかもしれない

※訳しきれなかったのですが、原文にはタールではなく、ビーチェマンとピッチをバスケットの底に塗るとあります。古代エジプトではビーチェマンとビッチをミイラに塗ることで、ミイラを湿度から守っていたようです。


Nuala Ní Dhomhnaill - The Language Issue

I place my hope in the water
in this little boat
of the language, the way a body might put
an infant

in a basket of intertwined
iris leaves,
its underside proofed
with bitumen and pitch

then set the whole thing down amidst
the sedge
and bullrushes by the edge
of a river

only to have it borne hither and thither
not knowing where it may end up;
in the lap, perhaps,
of some Pharaoh's daughter.


メンテ
グラニー! ( No.2 )
   
日時: 2011/07/02 11:38
名前: うんこ太郎 ID:DwEruobo

懲りもせず連続投稿です!
ジャマイカ生まれの女性詩人であるValerie Bloomの作品です。
シンプル且つユーモラスな言葉の運びと、最後の「グラニー、ナイス」というフレーズがなんとも良かったりします。

Granny Is
by Valerie Bloom

「ジャマイカ人のばあちゃんは」

ジャマイカ人のばあちゃんは
揚げ団子とココナッツの煮こみ料理が得意
ばあちゃんの家に泊まると
朝目が覚めたとき
バターとココナッツと
新鮮なコーヒーの香りがする

ジャマイカ人のばあちゃんが
ロバをひいてやって来る
漁師が港で釣ってきた
新鮮な鯛を籠いっぱいにつめこんで
その籠をロバの背に乗せて
市場からたくましく歩いてくる

ジャマイカ人のばあちゃんは
川で服を洗濯する
石の上でごしごしと
がんこな汚れを落とすついでに
ザリガニとウナギを
川からたんまり捕ってくる

ジャマイカ人のばあちゃんが
月夜にグアングの木の下で
お化けの話をする様子はぞっとする
まるで蜘蛛が糸を張って
獲物を狙うみたいで
ぼくも動けなくなってしまう

ジャマイカ人のばあちゃんは言う
ぼこ、ようく聞け
とにかく後ろ指だけさされんように
生きてさえいればいいからな

ジャマイカ人のばあちゃんは
とてもナイスで、かっこいい

- - - - - -

by Valerie Bloom
Granny Is

Granny is
fried dumplin’ an’ run-dung,
coconut drops an’ grater cake,
fresh ground coffee smell in the mornin’
when we wake.

Granny is
loadin’ up the donkey,
basket full on market day
with fresh snapper the fishermen bring back
from the bay.

Granny is
clothes washin’ in the river
scrubbin’ dirt out on the stone
haulin’ crayfish an’ eel from the water
on her own.

Granny is
stories in the moonlight
underneath the guangu tree
and a spider web of magic
all round we.

Granny say,
‘Only de best fe de gran’children,
it don’ matter what de price,
don’t want no one pointin’ finger.’

Granny nice.

メンテ

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