さよならに慣れた
本当のさよなら
挨拶のさよなら
一瞬で判断くらい
私にだってできるのです


今回は本当の方でした


あなたに向けた顔は表情筋が衰えて
薄ら笑いのようになる


『大人だね』


本当のさよならの後に
あなたは私にそう言った
その言葉は暴力でした



また私の表情筋が
ゆっくり溶けていく
もう薄ら笑いでもなくなって
眼だけを見開いて、私

『さよならに慣れたから』

つぶやいた後に
目を閉じる
天を仰いで
一つ年を取る
史裕
2018年07月24日(火) 08時04分49秒 公開
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No.3  僅夜  評価:30点  ■2018-08-18 03:29  ID:V8DdSaSVfYY
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「その言葉は暴力でした」
それは私に、それとも貴方に?
割り切れていくことに悩む作者は素敵だ。
No.2  ナカトノ マイ  評価:40点  ■2018-08-02 18:39  ID:8tA7zT2QK8Y
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「慣れ」というものは完全に見えて実は欠陥部分があって、そこを上手く誤魔化してしまうのが少し悲しい気がしました。そこが大人で素敵な詩だなと思います。
No.1  時雨ノ宮 蜉蝣丸  評価:30点  ■2018-08-02 01:25  ID:iM9jKNJ2LcM
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こんばんは。
『さよなら』に慣れてしまうと『こんにちは』を忘れていくのかもしれません。
深層か表層か、終わってしまってから気づくばかりなのはなぜかしら。

ありがとうございました。
総レス数 3  合計 100

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