もやしの味噌汁



おいしゅうございました


淡い味噌味の湯にとけだした

もやしの あじわいがうれしく

煮すぎぬほどに火をとおした

もやしの はざわりがうれしく

おもわず 泣いてしまいたくなった


これが の わたくしの しあわせ

この上何を のぞまなくてはならないのか

のぞまずに すますことができたなら

どんなにか わたしは すくわれるであろうか


やすらげることで あろうか


なのに 懲りもせずわたしは

欲望の どれいとなる


ミサイルが 飛んでくるとおそれ

おろかなあたまを 手でおおう

こんにちまで

わたしを苦しめつづけてきた

この おろかな あたまをおおう


もやしの味噌汁が のこりすくない

味噌汁を飲んで

もやしも食べてしまったら

わたしの ささやかな
 しあわせ も おわる

井之四花 頂
2017年05月04日(木) 01時47分37秒 公開
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■作者からのメッセージ

共謀罪法成立絶対阻止。

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