風花

 蒼く
   空に散る

 白の欠片達が

 吐息と
     風に乗って

 どこまでも

    吹いてゆく


 誰もいない

 誰も顧みない

 清涼と寂寥の

      午前八時


 ビニール傘の

    骨組みの隙間から

 咲き乱れる

    氷の華

       花


 遠くで子供のはしゃぐ声が

     聞こえた

 『世界が産まれるみたいね』

      と

   紺子の囁きに似た




 滑り込む車体

   無音の雑踏

 残酷なまでに

   鮮やかな

      朝焼けの光



 ひび割れた靴底は

   今日もきっと



     鳴らない



時雨ノ宮 蜉蝣丸
2016年01月25日(月) 08時07分31秒 公開
■この作品の著作権は時雨ノ宮 蜉蝣丸さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
そして半日後の僕らは
それらをすべて忘れている

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No.4  游月昭(今度ここ専用の名前考えようっと)  評価:50点  ■2016-03-21 16:33  ID:emodMEn5j1U
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あれっ?と思って、おお!と、初連のデュエット的手法に笑顔。
久々に来てよかった。
ありがとうございました。
No.3  時雨ノ宮 蜉蝣丸  評価:--点  ■2016-01-26 02:08  ID:MCH1VpNbROM
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青空 様

コメント感謝致します、今晩は。初めまして、でしょうか。
風に舞う無数の氷片達が、蛇口から垂れるものと同じH2Oで構成されていることを、どれほどの人が疑問に思わず生きているやら、と。
俺の場合、割と雪の降る日本海側の気候に晒されてきましたので、雪道を歩くことそのものは大変ではないですね。ふかふかの雪を踏む感触はたまりません。ただし、凍結した路面はアウトです。
転ばないよう意識するほど、スッテンといくもの。踏む場所と力加減、気にするかしないかくらいが一番いい気がします。
ありがとうございました。



菊池清美 様

コメント感謝致します。お久しゅうございます。
『風花』なんて素敵な名詞を考えたのはどこの誰なのでしょうね。張り詰めた冷却の朝、わずか数分覗いただけの青空を切り取ってみました。
ロマンスなんて感じる間もないリアルの狭間に、ふと舞う氷片のなんと儚きことでしょう。

ありがとうございました。
No.2  青空  評価:50点  ■2016-01-25 19:00  ID:fH7ZN1q52oE
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(−^^−/^^ こんばんは!( ▽ )お晩ですう〜

雪を花ととらえる。氷の華でそう思いました。
靴の音も鳴らないほど積もっていたのでしょう。詩の間隔にリズムがあって、倒錯的な感じがしました。

雪道を踏みしめ、転ぶものかと、変に足に力を入れている、おいらとは別物ですね。
No.1  菊池清美  評価:50点  ■2016-01-25 10:02  ID:dJ/dE12Tc8A
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風花の舞う日はとても寒い日…何故なら乾いた木枯らしに乗って来るから…
遠い山に降った雪が解ける事無く遣って来る…多分貴方に届けたくって…

時雨の宮節は健在ですね、有難う御座いました。
  
総レス数 4  合計 150

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