ただ、そこにある奇跡

マンションの一室で 二人の幼児の遺体が見つかったと
夕方のニュースが流れ出した頃
あたしはスーパーのまずい弁当を箸でつっつきながら
今日ついたため息の数を いちいち数えてた


電車のつり革に揺られてため息
青い空がまぶしすぎて痛すぎてため息
背後から大声でしゃべってるおばちゃんの声にため息
笑っている人を見てため息
立ち止まっている人を見てため息
何もする気がしなくてため息
今日もダメだったと苦笑してため息
期待して裏切られて自嘲してため息
思い出さなくていいこと また思い出し
思考がぐるぐる止まらなくてため息
眠れなくてため息
悪夢にうなされてため息
電話すればいつもケンカになってしまってため息
誰ともうまく馴染めなくってため息
云いたいことをうまく言葉にできなくてため息
飲み込んで我慢して疲弊してため息
どうせ誰もわかってくれないと
勝手に決めつけて 勝手に心閉ざして
いい気になってため息



     幼い二人の姉弟をほったらかしにした母親は
     男をつくってそれっきり
     父親はひどい暴力男で 半年前に別れたばかりだという
     残された姉弟は この真冬の最中
     薄いTシャツ1枚きりで 
     食べるものも飲むものも尽きて
     泣いても叫んでも 誰も助けになんか来なく
     やがて力尽きて 泣き叫ぶこともできなくなって
     二人 小さな体を寄せ合うように抱き合うように
     ただただ お母さんが帰ってくるのを待ち続けながら
     死んでいったという



          辛いよぅって云いたかったよね
          苦しいよぅって云いたかったよね
          おなかすいたよぅって のどが渇いたよぅって
          寒くて手も足もかじかんでしまったよぅって
          ママはどこに行っちゃったの?
          どうして帰ってきてくれないの
          わたしがいい子じゃないからなの
          この前 弟をいじめて泣かしちゃったからなの
          しょうゆの瓶を落として割っちゃったからなの   
          黙っておかしを食べちゃったからなの
          帰ってきてよ お願いだから帰ってきて
          わたしいい子になるから
          もう弟をいじめたりなんかしないから
          盗み食いなんてこともしないから
          今朝 弟が動かなくなっちゃった
          何度呼びかけてもピクリともしなくなっちゃった
          このまま死んでしまうのかな
          ねえ 死んだらどこへ行くの
          あの青いおそらに行けるっていうのは本当かな
          そこには何があるのかな
          そこに行ったら もう誰にも怒られたりしなくてすむのかな
          なんだかわたしも眠くなってきちゃったよ
 


     どんなふうに成長していっただろう
     初めて笑ったのはいつだったろう
     初めて覚えた言葉はなんだったろう
     初めてハイハイした日は?
     初めてつかまり立ちができた日は
     ひとつ またひとつといろんなこと覚えていって
     できるようになって
     そうやって少しずつ少しずつ 大きくなっていく
     友達たくさんできたかな
     元気でたくましい子に育ったかな
     どんなことが好きで
     どんなことが苦手だったろう
     頭のいい子になったかな
     スポーツ万能な子になったかも
     やさしい子になったかな
     強い子になったかな
     繊細な子供に育ったかも
     どんな人を好きになったのかな
     苦労を味わってもらいたくはないけど
     他人の痛みのわかる子になってくれたなら
     あの子たちは果たして
     どんなふうに成長していっただろうか



あの子たちが生きるはずだった未来
根こそぎ奪っていった誰かがいる
それは 年中女に暴力を振るっていた父親であり
男をつくって逃げてしまった母親であり
そして 泣き叫ぶ声を何度も何度も聞いていながら
誰も助けようとしなかった
無関心なすべての大人たち
つまりは私で つまりは貴方がただ



毎日のように殺人事件が起こるこの国で
日常的に虐待に晒されている子供たちがいるこの国で
愛とかいうものの裏で ひどい目に合っている女たちがいるこの国で
見たくないものには目を背け 聞きたくないことには耳をふさいで
知らぬ存ぜぬを平気で通せるこの国で
年間3万人もの人たちが はからずも自殺してしまうこの国で
私がひとつため息をつく間にも
つまんねえやと嘆いてるその間にも
声を殺して泣くことさえやめてしまった人たちがいる
諦めてしまった人たちがいる



私は何をすればいいのだろう
何を思えばいいのだろう
自己満足したいだけなら 他でやってくれよ
どうせお前は今日もまた
毎日がつまらない 生きてるのがつまらないと嘆いては
何もしないでため息ばかりつくんだろう
一体 何を語ればいい





身震いするような瞬間をこの手に
ガヤガヤうるさい人ごみの中
耳をすませば聞こえてくる
鳴りやむことのないこの胸の鼓動が
小さくてか細い叫び声が




ただまっすぐ 鼓膜に集中して

陽炎
2014年03月04日(火) 07時12分25秒 公開
■この作品の著作権は陽炎さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
ここに在るというだけで奇跡なのだと
云い張りたいがために描いた詩です

◎後半部分を大幅に加筆・修正しました

この作品の感想をお寄せください。
No.15  陽炎  評価:0点  ■2014-09-17 18:37  ID:u.WSYo.ISRY
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☆えんがわさんへ☆

こんばんは、えんがわさん
お読みいただき、ありがとうございます

ニュース番組ってなくならないのは
毎日、どこかしらでなにがしかの出来事が起こっているからですよね
でも、それを見てる私たちって
瞬間、そこに関心の目を向けるけれども
キャスターが次のニュースの原稿を読み始めたら
さっきの関心なんてどっかへ行っちゃってる
自分に関係ないことは、みんな流れて消えていっちゃうんですよね
それが必ずしも悪いことというわけじゃないけれども

私がこうして、拙いながらも言葉にすることで
少しでも何か感じとってもらえるきっかけになればいいな、と

悲しいです
この子たちはなんのために生まれてきたんだろうと思うと
心臓を鋭利な刃物でぐりんと抉られでもしたようで、たまらない気持ちになります

7連目は、日々どこかで起きている事件や事故は決して他人事ではなく
もしかしたら明日、いやあと何分、何時間か後には
自分がその当事者になっているかもしれない
被害者にも、加害者にもなりうるわけで
だから、そんな知らないふりなんかしてられる場合じゃないんだよ
という思いを込めてのそれだったのですが
少し的を広げすぎたかもしれません
ご指摘、ありがとうございます

丁寧に読み込んでくださって本当にありがとうございます
引き込まれた、と云っていただけてうれしかったです
心より感謝
No.14  えんがわ  評価:30点  ■2014-09-14 21:18  ID:0AQwZ7VS.L2
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ずしんと悲しさが降ってきました。

こういう事件は、ニュースとかの伝聞もそうなんですが、何処か他人事に感じてしまうのが自分です。
それはそれ、とか、じゃあどうすればいいんだ、とか。
でも、そういう普段は避けてる場所にこの詩は鋭く踏み込んでいて。

パワーあるな、と思ったのが、事件を斬る、社会を斬るだけじゃなく、
その刃を握った自分自身まで斬ってしまってるところです。

ため息、みたいなのはとても伝え手の呼吸を感じるところですし、
あったかもしれない子供の将来へと思いを馳せながら、でも成長した大人な自分を自嘲する感じが、組み合わさって。
綺麗事ではない現実感。

止めることが出来ない、と言うかこういうのはどう止めればいいのだろう。必然悪って割り切りたくないし。
自分も、聞くことしか出来ないよな、悲しみを受け止めるしかできないよな、的な重い余韻がありました。
とにかく悲しいです。
その悲しさを知ることが、少しでも希望に繋がれば。

気になったのは、最後辺り、一気に視点を広げた感じがあるんですが、自殺者の言及にちょっとした飛躍やトーンの違いを感じました。

重いストーリーでした。ですが、読んでいて負担にならない、しっとりとした文章の流れやリズムが素敵でした。
すっと、引き込まれました。
No.13  陽炎  評価:0点  ■2014-03-13 22:23  ID:T2P12kB.Ed6
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☆青ガラスさんへ☆

いつもありがとうございます

う〜んと、まずはまずい弁当の件についてですが
まずいごはんを食べてるときって
なんか、気持ちまで沈んでくるっていうのは本当だね
もう少しまともなもんを食べていたら
こんなにため息つかないでもよかったかもしれない

それで、青ガラスさんの評を何度も読んで
どっちに捉えたらいいのか解らない箇所があるんだけど

ニュースを詩の内容に入れるのはどうなのか、のあとの

>私の感性がそういうので書いてみただけの個人的な感想

この部分をどう受け止めたらいいのか
つまり、これは、そのニュースを見て聞いて
それで自分はどう思ったかっていうだけの
ただの感想を述べてるだけに過ぎないじゃないか
という、批評と捉えるべきか
あるいは、青ガラスさんがこの詩を読んで
そのニュースを詩にしてしまうのはどうなんだと思った
という、青ガラスさんが思ったこととして捉えたらいいのか
何度も読んで考えているのですが
いまだ、答えが出ていません

日々、何かしら事件や事故が起きていますよね
テレビやラジオ、インターネットなどで流れるニュースは
そのごく一部にすぎないし
ニュースを見たそのときは強い衝撃を受けたとしても
次から次へと話題は変わっていき
そうして、強い衝撃を受けたことさえ忘れていってしまうもの

私にいま出来ることといったら
こうして書き残しておくことくらいだけど

ニュースを詩に盛り込むのはどうなのかと
そういうふうに読まれてしまったのだとしたら

まだ私が、それを盛り込んだことを裏付けるだけの
読み手を納得させてしまえるだけの表現が
描きたい想いにまだ
追いついていないからなのかもしれません

ありがとうございました
No.12  青ガラス  評価:40点  ■2014-03-12 00:42  ID:6Sbbo4.76/Y
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今頃参りました!
淀みなく畳み掛けるような内容は流石と思いました。
ただ、ため息に負けてしまったようで、コメントできなくてため息。。。

読ませていただいて、感じるところ大です。
まずいお弁当突っつきながらは、イタいかな〜
読み手のためにも、もう少し美味しいもの食べてください。
やりきれなくなってしまうぅ(^_^;)

で、このニュースを詩の内容に入れるのはどうなんだろう
とわたしは感じました。
詩作云々の事ではなく、私の感性がそういうので書いてみただけの
個人的な感想で、陽炎さんの訴えたい気持ちも何度も読ませていただいて
重々承知の上でのことですし、読み流していただいて構わないんです。

身震いするような瞬間を掴み取りたい
その気持ちはしっかり受け取りたいと感じつつ

纏まってなくてごめんなさーい。

No.11  陽炎  評価:0点  ■2014-03-09 22:29  ID:T2P12kB.Ed6
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☆ゆうすけさんへ☆

いつもありがとうございます

私の詩に影響を受けて描いてくださったとのこと
なんだかとても照れくさいですが
とてもうれしいです

難しい理屈とか理論とかよくわからないですし
小手先の技術といっても
それさえよくわかってないですから(冷や汗)

   >陽炎さんの詩は心に響いてくる、理屈ではない何か。
    その何かはなんだろうかといつも思います。
    荒々しいエネルギーの塊のような、
    切なくも儚い魂の慟哭のような、
    強さと弱さが混在したような、
    息吹を感じる存在感、
    肉を切らせて骨を断つような覚悟。
    そして読むたびに思います。
    私も魂の叫びを言葉に乗せてみたいと、
    誰かに読んでもらいたいと。

自分のことを描くよりほかに能のない人間ですが
私の拙い言葉が、理屈理論とかではなしに
感覚に訴えかけることができているとしたら
こういう自分も、間違いじゃないんじゃないか
描いてきてよかったと、心からそう思います

「BIRTH」も「救いの女神」も
どちらもゆうすけさんの人柄が垣間見えるようで
(こうして文字のやりとりしかしていないのに)
特に「BIRTH」の奥さん、旦那さん、おなかの中の赤ちゃん
それぞれが思ったことを思ったまんま
それこそ、ぶっちゃけ本音トーク炸裂で
わくわくしながら読んでました

新しい小説、書いてるんですね
出来上がったら、また読ませてくださいね

ありがとうございました


☆楠山歳幸さんへ☆

いつもありがとうございます
不快な思いをさせてしまったとしたら申し訳ないです

>子は環境、性格など親からの影響が大きいです。

↑たしかに仰るとおりです
物心つく以前から家庭内でのいさかいが絶えず
母親に暴力を振るったり、暴れたりしている父親の姿を
毎日のように見せつけられ
疲れ切った母親が今度は子供に暴力を振るう
あるいは手をあげないまでも
ひどい暴言、「お前はろくでなしの父親の血が流れてる
だからそうやって私を苦しめるんだ」などと云って責めたり
粗末な食糧だけ与えて、何日も帰ってこなかったり

私もそのような中で育ってきました
だから、そのような環境の中で育った子が
生きることが苦痛だったり
うまく人間関係を築けなかったり
社会とうまく馴染めなかったりすることは
身をもって体験し、いまもそこから解き放たれていないので
解りすぎるほどよく解っています

楠山さんはおそらく
>どんなふうに成長していっただろう
↑からの連に、疑問を抱かれたのだろうと推察しました
こんなひどい親のもとでどんな人格形成がなされるのか
自己を否定され続けながら生きていかなければならない
そんな未来に一体なにが待っているというのか
そのように感じられたのだと思います

そのように感じさせてしまったのなら
これは完全に私の描写力不足です

ここの連は、生まれてきたことをみんなに祝福されて
両親の愛情を一身に受けて
初めて笑った、初めて言葉をしゃべった
初めてハイハイした、初めてつかまり立ちできた
そういう「初めて」ができるたんびに喜んでくれて
強く抱きしめてくれて、よくできたねって褒めてくれて
自分は周囲の人に愛されているという感覚を肌で感じながら
少しずつ少しずつ成長していく
この子たちが生きる未来は、たしかにあった

でも、子供には親を選ぶ権利がない
権利がない、というか、そもそも選択肢なんてないですよね
この父にしてこの母でなければ自分はここに存在していない
運が悪かったと思って諦めればいいのか

冗談じゃない
ホント、冗談じゃないです

……すみません、興奮してしまいました
この連は、いままでの私なら絶対に描かない描写なのですが
今回はどうしても描かないではいられなかったんです
「ひどい親のもと」というふうに読まれることを想定していなかったので
そういうふうにも読み取れてしまうんだな、ということを
痛いほど勉強させていただきました

……話は少し変わりますが、
楠山さんも神の存在(特にキリスト教?)を
信用していないように見受けられましたが
そこ、私と一緒だと思いました

ありがとうございました


☆游月昭さんへ☆

ふたたびのレス、ありがとうございます

誤解でしたか
私は最初
>子供のテリトリーって半径が小さいんですよね
の部分を読んだときに

テリトリーっていう言葉、領域が狭いっていうだけで
餓死して死んでしまったといいたいのかな、と思ったわけです
なのでそういう問題ではない、と返信しました
DV男に疲れ果てた母親は、育児放棄して子供を置き去りにして
どこかへ行ったまま帰ってこない
なのに、テリトリーって云われちゃったよ
……と、正直、そういうふうに受け取れてしまったんですよ

誤解であったなら、申し訳なかったです

ご丁寧にふたたびレスをくださってありがとうございました
No.10  游月 昭  評価:0点  ■2014-03-09 20:24  ID:bi3DsvN5XiY
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誤解があるように見受けられます。


>子供のテリトリーって半径が小さいんですよね。だからそこだけがその子たちの世界になる。その世界を大人が拡げる手伝いをしていかなければならないわけですが、場合によっては、親の言いつけも神の言葉のように強力に感じて、手足を伸ばせない。本当は手足を伸ばして失敗したときに手を差しのべてくれるのが大人なのでしょうが。




>たった3つかそこいらの子供に、一体何ができる


は同じ事だと思いますが。
No.9  楠山歳幸  評価:50点  ■2014-03-09 02:18  ID:3.rK8dssdKA
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 読ませていただきました。

 こういうテーマは根が深いと思います。
 親もまたその親から影響を受けていて……。
 子は環境、性格など親からの影響が大きいです。正直、僕は親に似ている所を見つけると自己嫌悪に陥るときがあります。

 うまく言えないので、下手ですが消したものを書かせて下さい。意図を汲みとっていなかったらすみません。


 「奇跡」

 恋人ができるには。友達ができる人格を備えていなければ。
 人格を備えるには、「人」を知らなければ。

 わたしたちは初めに親を通じて肌を知る。
 わたしたちは初めに親を通じて言葉を知る。

 わたしたちは初めに親からの肌と言葉を通じて、外の人を知り、やがて仲間が集まり、恋人ができ、つがいができる。
 それはまるで奇跡の歯車のよう。

 天使が見えたからといって何になる。
 水の上を歩いたからといって人の何の役に立つ。
 たとえ石をパンに変えたからと言って、そこに何がある。

 友人がいる、伴侶がいる、子供の笑顔がある。そこにどれだけの奇跡があることか。
 


 余談ですが、あの事件を題材にしたとして、隣の部屋の住人達は声を聞いてもなにもできなかったのではないか、と聞いたことがあります。事情がある女性たちを住まわせるマンションだったからです。これ以上は察してください。

 失礼しました。
No.8  ゆうすけ  評価:40点  ■2014-03-07 18:54  ID:1SHiiT1PETY
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 むむむ、詩板は随分と活気がありますね。多くの詩人がいて、多彩な意見があるようですね。感覚や情緒より、理論理屈を好む私には得意とはいえないジャンルの詩。しかし陽炎さんの詩は心に響いてくる、理屈ではない何か。その何かはなんだろうかといつも思います。荒々しいエネルギーの塊のような、切なくも儚い魂の慟哭のような、強さと弱さが混在したような、息吹を感じる存在感、肉を切らせて骨を断つような覚悟。そして読むたびに思います。私も魂の叫びを言葉に乗せてみたいと、誰かに読んでもらいたいと。
 申し遅れましたが、私の小説を読んでくださったのですね。「BIRTH」と「救いの女神」は、まさに私が言いたい事を込めてみました。これは陽炎さんの影響です。小手先の技術ではなく、本気の心を作品に込めたわけです。それまでは恥ずかしくてできなかったんですけどね。「欲しかった父親になって、なりたかった自分を作る」「見た目じゃないで、心根が大事なんだ」こんな恥ずかしいセリフはなかなか言えませんし。
 また、ギャグ小説と詩を書き始めました。やっぱり私は文芸が好きなんです。どんな人生の断片だって題材になりますしね。言いたい愚痴もたまってきましたし。

 誰かの悲鳴、助けを求める声、せめて身近な人の声は聞き逃さないでいたいです。詩を書いて気持ちを伝える、それは無力なことなんかじゃない、いつか詩集となって多くの人の心に伝わるかもしれませんしね。
 さてさて早く帰宅して猛烈に子供と遊びたくなったぞ。日曜日はちゃんとに休んでどこかに遊びに連れて行こう。この世に生を受け、今ここにある奇跡、大事にしていきたい。
No.7  陽炎  評価:0点  ■2014-03-07 12:08  ID:T2P12kB.Ed6
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☆游月昭さんへ☆

お久しぶりです
お読みいただき、ありがとうございます

テリトリーの半径が小さいとか、そういう問題ではないです
たった3つかそこいらの子供に、一体何ができるといえますか
子育てに疲れたから、めんどくさくなったから
勝手に捨てて出て行ってしまう
残された子供たちは、一体どうすればいいというのでしょう

詩という形態を通してでも
なにか働きかけることができるのであれば
訴えかけることができるのであれば
これからも描き続けていきたいと思っています

意味のあることと感じていただけたのでしたら幸いです

ありがとうございました


☆石井大心さんへ☆

お読みいただき、ありがとうございます

たしかに押韻やリズムを合わせたりすることも大事だとは思いますが
それ以上に、大事にしていることが私にはあります

普遍的でわかりやすい、と云っていただけてよかったです
わからないでは、何も伝えることさえできませんから

この詩は、何度か手を加えましたが
描きたいことはすでにあるので
大変ということはなかったです

ありがとうございました


☆逃げ腰さんへ☆

お久しぶりです
お読みいただき、ありがとうございます

今回はいつもの心情を吐露する激情タイプのものとは
少し変えて描いたので
そこら辺がまず、「あれ?」と思われたひとつの原因かもしれません

一貫してテーマとして掲げているものには変わりはないので
本当に描きたいことを描いたつもりですが
逃げ腰さんにはそのように受け止められなかったということなんでしょうね

たとえば4連目の描写などは、完全なる私の想像ですし
だから、リアルさに欠ける、主体がない
バーチャルでしかないじゃないか、と感じられたのかもしれません
死んでいった子供たちに対して、失礼じゃないかと
思われてしまったのかもしれません

>不条理の克服の術を持たなかった子供はどうしたらいいのか……

たった3つやそこいらの子が、ひとりでその不条理を克服できるわけなくて
そこを描きたかったんですけどね
うまく伝えきれなかったようです

いろいろと考えていただいて感謝です
ありがとうございました
No.6  逃げ腰  評価:50点  ■2014-03-07 00:22  ID:G8fqwr4/eC2
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こんばんは!逃げ腰です。また別の歯が疼きます

実は陽炎さんの作品を誤解していたのかもしれないと感じております

陽炎さんはテーマに必ず「不条理」「幼児期」を選びます。言い方がまずいな。含まれているですね。
(失礼な話で憶測を出ない話だが選ばざるおえない生い立ちであったと。しかしこの際それはどうでもよいごめんなさい)
心の浄化として詩を書いている、そうだ間違いない。と感じる。

なるほど、今回もそうだ。そういう詩だ。感じたことを書こう!

・・・ちょっと待って欲しい。不条理に対する諦観を、自己の倫理観に合わせて客観的に書く人だっただろうか。最後の10数行ほんとに書きたかった事なのだろうか。
そもそも子供達はリアルさも求める陽炎さんの「主体」になり得たのだろうか。そのリアルさは随分杜撰なテーマに、そしてバーチャルに移行していこうとしてるのではないか。(ごめんなさい)

陽炎さんは生きて、子供達は死んだ。この境界に何があるのか。不条理とは確率でありランダムだ。不条理の克服の術を持たなかった子供はどうしたらいいのか・・・

陽炎試論みたいなものが実は生まれております。実は根源的な部分がテーマとしてうまく回避されているのではないかと、だからこんなにも皆に愛されてるのではないかとひねくれた見方をしてしまいます。まだまだ理論を整えて再挑戦します。失礼なこと言ってすいませんでした。

とても楽しかったです




No.5  石井大心  評価:40点  ■2014-03-06 07:26  ID:Lf8Xjdi/zBs
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こんにちは。素晴らしいです。

凄くカタルシスできる詩でした。全部、押韻で揃えて
リズミカルにして、行間を
整えれば、本当に凄い詩になります。
内容は普遍的で分かりやすし、ね。
書くのは大変でしたか?
No.4  游月 昭  評価:30点  ■2014-03-05 20:37  ID:U.8wHU0Lxcw
PASS 編集 削除
こんばんは!

長い!と思ったので斜め読みしました。
すみません。
子供のテリトリーって半径が小さいんですよね。だからそこだけがその子たちの世界になる。その世界を大人が拡げる手伝いをしていかなければならないわけですが、場合によっては、親の言いつけも神の言葉のように強力に感じて、手足を伸ばせない。本当は手足を伸ばして失敗したときに手を差しのべてくれるのが大人なのでしょうが。

こういう問題提起詩(?)は、詩というジャンルでは、このサイトの陽炎さんとこでしか読めないという意味で、意味のある読み物であると感じます。詩としての評価については、かなり微妙のようでもありますが、その実、読み手に働きかける力があるので、これも詩、ということになるのでしょう。のがしたくない「思い」というものがあるでしょうから、「削れ」と言えない。どうぞ突っ走って下さい。
No.3  陽炎  評価:--点  ■2014-03-05 19:15  ID:T2P12kB.Ed6
PASS 編集 削除
☆菊池清美さんへ☆

お読みいただき、ありがとうございます

えっと、何に賛同してくださったのかよくわかりませんが
何かしら感じていただけたのでしたらよかったです

ありがとうございました


☆時雨ノ宮蜉蝣丸さんへ☆

いつもありがとうございます

親にも事情があるのはわかります
ひどい目にあってきた人たちもたくさんいるでしょう
育児に悩んで疲れてしまった人もいるでしょう
誰にも相談できず、苦しんでいる人もいるでしょう

それで一番被害にあうのは、いつだって一番弱い
幼い子供たちです

虐待する親たちを、ひどい親と云って切り捨てることは簡単です
でも、毎晩のように泣き叫ぶ声が聞こえていながら
様子がおかしいことに気が付いていながら
何もしないでいる人たちも
事件があってから、ああでもないこうでもないと騒ぎ出す人たちだって
結局は同じなんじゃないのかって
あのとき知らないふりをしていて
いまになって、実は知っていました、なんていうのは
あんまりにもずるいじゃないかと
知らないふりをするなら、最後まで知らないふりを通してくれよ、と
思ってしまう私です

ありがとうございました
No.2  時雨ノ宮 蜉蝣丸  評価:30点  ■2014-03-05 16:45  ID:meoM2idO3xU
PASS 編集 削除
こんにちは。

嫌われても棄てられても、子供というのは親を信じ求める生き物です。
それ故、親はそれに依存し、親は必ず嫌われないと高を括ってしまい、嫌われたとヒステリーになってしまうんじゃないかと。
そんな親の生皮を被った奴らを、ずっと知りながら野放しにして、終わってから『可哀想に』と噂する大人達も十分 下衆だと俺は思ってます。同時に何もせず できず、テレビを見ているだけの自分は、やっぱり蚊帳の外なのだろうかとも思うのです。

無力って気分悪いですね。ありがとうございました。
No.1  菊池清美  評価:40点  ■2014-03-05 02:31  ID:/dxzQ0Wmf36
PASS 編集 削除
 賛成です、確かに親の癖にと恨んだ事も有ります。
親として生まれた人は居ない、其の教育も受けてないから愛情と言う頼りないもので生かされて来たんだと思います。

一人で生きて行くのだって楽ではないのに、少しの間だって放置したら生きては居なかったでしょう大変だったと思います。
親に勝ったと思っても実は何にも勝ってない、親有っての自分なんだから。

陽炎さんが一回り大きくなった思いがする詩でした。
レスが欲しくて書いたのでは有りませんから、お気使い為さらないで下さい念の為申し添えます。
総レス数 15  合計 350

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