群れ
すし詰め状態になった電車
ストレスにまみれた午前8時
どこ見てるか分からない視線が
四方八方に散らばっていた

周りにイラついている自分も その中に組み込まれている
同じ方向へ同じ速度で 黒山が動く群集心理

誰しも1人じゃ生きられないから 誰かに合わせて動くしかない
その先頭に立とうとしたとこで この星のリーダーにゃなれない
僕らはまるで働きアリのように 仕事と甘い誘惑に群れて
支え合いと潰し合いを重ね この世界は成り立っているのだろう

ニュースに出ていた少年Aは
よってたかって罵倒されていた
殺された父親が妹を
犯していた事実が知れるまで

僕らは罵声を取り繕って 彼を許せと口々に言う
守りたいのは自分自身だと 認める事を誰もが恐れつつ

先立つ後悔などは無いんだと 少年も僕らも分かってはいる
だけど心のどこかが拒否をして 懲りずに何度も食い違う
矛盾と不条理ばかりの今でも 真っ白な心の赤ん坊もいる
この世に人が生まれて来る限り 僕らは誰かを信じて群れるんだろう

法と秩序が無けりゃ人は
ただの獣だと言う者がいた
僕らは本能に従い
生き抜く為に誰かを見つける

例えば運命の相手を1人 見つけてこの先を誓ったならば
それまでに出会ってきた人々は 添え物かといえばそうじゃない
僕らは多分みんな例外無く どこかで繋がっているのだろう
互いの弱さを補い合って 良くも悪くも群れて暮らしてくんだろう
TAKE
2011年04月25日(月) 22時28分15秒 公開
■この作品の著作権はTAKEさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
完成版です
ちょっと理屈っぽいですかね。

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No.2  闇の吟遊詩人  評価:30点  ■2011-05-26 10:55  ID:6X8bzIOa1F6
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うーん。「理屈っぽい」というより「わかりやすいアルチュール・ランボー」みたいな感じですね。「インテリ野獣」というか。藍鴨さんの言う「日常生活の風景を切り取ったような描写」をもし入れるなら、「この世に人が生まれて来る限り 僕らは誰かを信じて群れるんだろう」と「法と秩序が無けりゃ人は」の間ですかね。ただ、この詩は「このままでいい」とも思います。
No.1  藍鴨  評価:30点  ■2011-04-26 23:31  ID:GgopBDPWyuU
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群れが疎ましかったり、外れたかったり、そのままでいたかったりと群れに対する様々な心境が連ごとに分けて表現されていて、そこに良い意味で人間くささを感じました。

1連目、4連目の日常生活の風景を切り取ったような描写が印象的でしたので、7〜8連目辺りにそういった描写の文を入れると「群れに対する心情」と「日常」の対比がはっきり出て面白かもしれません。

長文失礼いたしました。
総レス数 2  合計 60

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