すぐんわめ


 遠い、夕凪の、街路に

   (ふるい商店)

 なにか、秋の

   (落ち葉が)
   (ふるよ)

 (……タクシー!)
 (円形の、エントランス)

 タペストリー(、が)


   ゆわん。

 (にぶく、)銅色の(、血……だろうか)


 タペストリー(、が)

   (ふるい商店)

   ゆわん。

  (はとり。)

 ショウケースに、
   (ふるい商店)
 タペストリーが、
   はとり。
 (にぶく、)銅色の(、硬そうな……)

 さんまのにおい。

 はらわたの。

 (にぶく、)

 砥ぎ込んだ包丁の、(においだろうか……)

 とても銅色の、

 さんまのにおい。



    浅い川に橋がかかっていて


   (ビニル袋)


    汽笛が鳴った気がする……


    (ふるい商店)
 
    (ショーケースに)

 じつと顎つきだしてゐる。
藤村
2011年04月18日(月) 05時09分15秒 公開
■この作品の著作権は藤村さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
とりとめもないですがちょっとおかせてください。すみません。
昼野さんの「醜い人魚」(「ファンタジー/童話等 投稿板)からイメージを頂戴しました。

この作品の感想をお寄せください。
No.8  闇の吟遊詩人  評価:30点  ■2011-05-27 08:32  ID:6X8bzIOa1F6
PASS 編集 削除
内容に関しては何も言えません。言いたいことを「他の人が先に言っている」からです(笑)。「ゆわん」は中原中也の『サーカス』の「ゆあーん」みたいですね。

私は「視覚面」の指摘をします。

1.タペストリー(、が)→タペストリー(が、)の方がいいと思います。「タペストリー」は「主語」なので。

2.とても銅色の、→「とても」以外の言葉はないかな、と思っています。あんまり「銅色」を修飾していないような……。ただ、私とは逆に「そこがいいんだ」と思う人もいるかもしれません。
No.7  藤村  評価:--点  ■2011-05-11 02:16  ID:zL9OHB.uklU
PASS 編集 削除
遅くなりました。感想どうもありがとうございます。

>>弥田さん
予想外の角度からの切り込みで、拝見したときからしばらく唸っていました。
どこまで効果的にいったかはわかりませんが、ご指摘いただけてなによりです。もうちょっときびしくいきたいです。ありがとうございます。

>>蜂蜜さん
感想ありがとうございます。
おっしゃるとおり、おおきなウィークポイントになっているとおもいます。課題だとおもいます。作品として練りなおすことも心がけたいとおもいます。

ふだん詩を書くことはあまりないのですが、この次お目にかかったときにも感想いただけるようにがんばります。
ありがとうございました。
No.6  蜂蜜  評価:30点  ■2011-04-29 01:29  ID:JhIQuPTN6EA
PASS 編集 削除
悪くはないです。
が、ちょっとイメージが散漫とし過ぎているような印象なので、もう少し「収束」させる方向に持っていったらいかがかと思いました。
No.5  弥田  評価:50点  ■2011-04-28 23:17  ID:ic3DEXrcaRw
PASS 編集 削除
なんて感想書けばいいのか、ちょっとわからないのですが、ふ、タ、の音の使い方がすっごく素敵だなあ、と思いました。「……タクシー!」と呟いてみたくなる(あるいは、叫んでみたくなる)そんな詩でした。おもしろかったです。ありがとうございました。
No.4  藤村  評価:--点  ■2011-04-22 19:24  ID:zL9OHB.uklU
PASS 編集 削除
感想ありがとうございます。

>>百舌鳥さん
間髪いれずに感想ありがとうございます。お世話になっております。
ほんとうにおかげさまで、かろうじてこんなものができました。
感想いただけてよかったです。ありがとうございます。

>>昼野さん
ご足労ありがとうございます。
わけのわからない感想をつけてすいません。書けてよかったです。昼野さんのおかげです。ありがとうございます。お褒めにあずかり光栄です。
こちらにまで感想をいただけて、うれしいです。ありがとうございました。

>>naikiさん
うれしすぎる感想です。ありがとうございます。
気に入っていただけたのなら、もういうことありません。そのうえこのような感想までいただいて、ほんとうに、ひたすらありがとうございます。
とてもうれしいです。ありがとうございました。
No.3  naiki  評価:50点  ■2011-04-19 19:54  ID:FozNbuheA1o
PASS 編集 削除
 これはいいです、素敵です。
 ひょいと投げ出された言葉から鮮明なイメージが一瞬だけ浮かんで、言葉、イメージ、言葉、イメージ、と次々に繰り返され、最後に全体を振り返ってみるとぼんやりとした所に放り出されていた……なんて感覚になりました。
 そこかしこに不安の気配がありながら、同時に期待感も抱いてしまう。気味の悪さを覚えながらも、妙に居心地の良さを覚えてしまう。そんな、相反する感情を同時に呼びこす空気が漂っているように思え、この詩が好きになりました。とっても。
No.2  昼野  評価:40点  ■2011-04-19 02:48  ID:MQ824/6NYgc
PASS 編集 削除
読ませていただきました。

正直、なにがなにやら解りませんが、言葉の一つ一つが効果的に使われてて、良かったです。
センスの塊って感じでした。
阿呆みたいな感想で申し訳ないですが、自分からは以上です
No.1  百舌鳥  評価:50点  ■2011-04-18 05:30  ID:bYTFCwH2j0w
PASS 編集 削除
うまいな…!
大変によろしいですね。おいしいですね。もぐもぐ。

受け止めたイメージに寄りかかりすぎず、自分の言葉で手渡せるのがカッコイイなぁ、と。
読み手にも、イメージの制限を要求しない。けれども、読み手のイメージにも沈黙させない。……と、思います。

いや、うまいわ。ごちそうさまでした。もぐもぐ。
総レス数 8  合計 250

お名前(必須)
E-Mail(任意)
メッセージ
評価(必須)       削除用パス    Cookie 



<<戻る
感想管理PASSWORD
作品編集PASSWORD   編集 削除