重い想い
私は子供が好きではありません。

ただ、単に嫌いという訳ではないのです。
公園で親と戯れる姿は愛おしく思いますし、
何かを成し遂げれば褒めてやりたくもなります。

ですが、私は子供が嫌いです。
私はその愛おしい瞳が嫌いです。
私はその可愛らしい唇が嫌いです。
私はその愛くるしい癖っ毛が嫌いです。

どうして、子供は親に似るのでしょう?
どうして、子供は産まれてくるのでしょう?
どうして、その生命力は計り知れないものなのでしょう?

子供は親の想いを受けて生まれて来るものだそうです。

ああ、鼻は私似だ。
耳もそっくりで、性格も似るのだろうか?

それならどうか、似てほしい。
何時までも子供染みた私そっくりに。

もしも、彼女に似てしまうなら…。

私は貴方を許せない。
彼女と引き換えに産まれいでた「私達の子供《あなた》」を

大歳 籠
2010年12月29日(水) 23時16分52秒 公開
■この作品の著作権は大歳 籠さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
あぁ、子供が出来たと知って一番喜んだのは私だった。
なんせ、待ちに待った子供だったからだ。
彼女が病弱だったことは知っていた。
ああ、産ませるのをやめさせればよかった。

生まれた子供を前に貴方が思うことは?

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No.2  水樹  評価:40点  ■2011-01-03 23:04  ID:r/5q0G/D.uk
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大歳 籠様、読ませていただきました。
感想を書くのが苦手でして、尚且つ詩にも無知な私ですが、大歳 籠様の言葉が心に響いた事は確かです。最後まで子を憎む姿勢に驚きを隠しきれません。
「それならどうか、似てほしい。
何時までも子供染みた私そっくりに。」
この二行で少し救われた感じがしました。
私としては、作者からのメッセージをそのまま繋げても良かったのかなと。
No.1  流月楓  評価:30点  ■2010-12-31 12:34  ID:8AVBG6mf9WM
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はじめまして。
流月楓(りゅうづきかえで)と申します。

読ませてもらったのですが、衝撃を受けました。
太字の効果もあり、ゾクッとする強い力を感じます。
これは男性視点からの詩ですよね。
私は女で、母親でもあるので、この詩にすこしばかり違和感があります。
こういう考えもあるのかもしれない。と思いつつ、納得したくない自分がいます。
母親の視点でみると、自分の命をかけてでも産みたい気持ちも分かるのです。
出産って、もともと命がけです。
好きな人の子でなければ産めません。それがこの詩にでてくる彼女から主人公?への愛だと思うのです。

綺麗ごとでは語れない題材ですが、
もし私の命と引き換えにしなければ子供が助からないのなら、きっとそうすると思います。
この男には、子供に罪はないと分かっていても、どうする事も出来ない感情がうごめいているのでしょうね。
考えるだけで、悲しいです。

文としては、読者に投げかけ、考えさせるには充分です。
表現云々よりも、ある男の独白という感じ。
伝わってくるのは、男性ならではの想い。
題名しかり、ですね。
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