防人達の挽歌
 OL生活がすっかり板について二十年、ハルミはやっと訪れた春にうきうきしていた。今まで男に無縁だった長い月日、思えば切ない日々、私だってと思うことすら諦めていた長い月日だった。
 鏡を見てにんまりと笑うハルミ、なにしろこれから生まれて初めてのデートなのだ。もしかしたらこの唇が奪われてしまうかもしれない、そう思うだけで胸がドキドキしてしまう。後輩OL達がこっそりと『ボーリングピン』なるニックネームを付けているでぶっちょが鏡の中でにやけているのだが、有頂天のハルミは腰をくねくねさせてご満悦なのだった。

 そしてデートのクライマックスでついに唇を奪われた。待ちに待ったファーストキス、これで私も大人の女ね、ハルミは天にも昇る心地になった。
「嬉しいわ、私今幸せ」
 彼氏は激しく咳き込んでいてどうにも熱っぽいからとても心配だ。でも、そんな体調でもデートしてくれるなんて、とても私を大事にしてくれているんだわ。ハルミはとても満足していた。


 ハルミの口腔内に億単位の病原体が侵入してきた。通称キス病の原因であるEBウイルス、虫歯の原因となるミュータンス、そして……。
 キスをする、それは大量の病原体をやりとりする行為でもあるのだ。しかし不潔と恐れるなかれ。この行為が多いほど複数の病原体と接触する機会が増えて、結果的に高い免疫力を獲得して強くなれるのだ。病原体が強すぎる場合があるのが問題ではあるが。
 ハルミの咽喉部に達したウイルスが俄かに増殖を開始すると、異変を察知したNK細胞とマクロファージが駆けつけてきて攻撃を開始した。
「撃て撃て〜!」直接攻撃部隊のNK細胞は活性酸素を放出して侵入者に攻撃する。彼等が勝てばそこで戦闘は終了するのだが、今回の敵は手強いようだ。武器として使用する活性酸素は正常な細胞をも破壊してしまうが、そんな事はおかまいなしに戦い続ける。
 一方、武力偵察部隊のマクロファージは侵入者に覆い被さって食べていく、そしてその情報を読み取って、司令官であるヘルパーT細胞に伝達する。
「後は頼んだぞ!」役目を終えたマクロファージ達は屍を重ねていくのだった。


 翌朝、目覚めたハルミは身体のだるさを感じた。
「きっと恋の病ね、でも、あの人に会いたいから頑張って出社しなきゃ」
 ふらつく足取りで出社したハルミはがっかりした。なにしろあの人が休んでいるんだもん。なんで休んでいるんだろう? 課長に聞いてみた。
「あのう、部長はなんで休みなの?」
 口ひげにバーコード頭の課長は、ハルミを心配する眼差しで答えてくれた。
「部長? インフルエンザだってよ。お前も気をつけろよ」
 部長さん大丈夫かな? 心配だよう、逢いたいよう、ハルミは切なくなったのだった。


 マクロファージからの情報を得たヘルパーT細胞は、ついに侵入者の正体がインフルエンザウイルスであると突きとめた。ヘルパーT細胞こそ免疫の司令官だ。強敵であるインフルエンザウイルスと戦うために檄を飛ばす。
「発熱開始だ、体温を上げろ! キラーT細胞部隊戦闘配置に付け! B細胞は抗体の製造にかかれ!」
 免疫細胞は体温が高い方がより活発に戦えるから、戦闘中は体温の上昇は必須なのだ。
 キラーT細胞は特殊な訓練を受けたエリート部隊であり、特定の相手を的確に撃破するのが得意だ。
 B細胞が作る抗体とはまさにミサイルであり、特定の相手を徹底的に破壊できるのだ。しかし配備して運用するのに時間がかかるのが難点だ。


 ばたん! 
 ハルミは突然倒れた。びっくりした課長が抱き起こす。
「おい、どうした、しっかりしろ。……お前、凄い熱があるじゃないか」
 課長に揺さぶられたハルミは、無意識のうちにうわ言を言ってしまう。
「部長さあん、逢いたいよう、心配だよう」
 ハルミの言葉を聞いた同僚達に衝撃が走った。あの部長は好色エロ親父、女と見れば手当たり次第に食い散らかす淫獣。ビヤダルが細く見えるほど芳醇な胴体に艶やかに禿げあがった頭部、女性を見つめる眼差しは猛禽類、なぜもてるのかは社内最大の謎なのだった。毒牙ににかかった可哀そうなハルミちゃん。
「と、とにかく救急車を呼ぼう」
 課長さんが呼んでくれた救急車に乗せられて病院に行ったハルミは、インフルエンザの薬「タミフル」を処方されて帰宅したのだった。

 安いアパートに一人暮らし、エントロピーが増大しきったような散らかり放題の室内、肉付きの良い干物女の異名を取るに相応しいハルミの部屋。
「お腹すいたあ、ノド乾いたあ」
 ふらつく足で台所を物色するハルミ、残念、発見したのはコーラとカップメンだけだった。とりあえずカップメンにお湯を注いでおいてコーラを飲むのだった。
 冷蔵庫に入っているのは甘い清涼飲料水とお酒とコンビニで買ってきたスイーツ、戸棚にあるのはインスタント食品だけ、これだけの食糧で療養するハルミなのだった。


 免疫細胞達は物資不足に悩んでいた。強敵インフルエンザと戦うには大量のビタミンCとタンパク質が必要だ。それなのに慢性的に不足している。それに折角のタミフルだが、これはインフルエンザウイルスの増殖を抑える効果しかないわけであり、既に大量に増殖してしまった後では効果はないのだった。
「戦え! 戦え!」
 必死で指揮を執る免疫の司令官たるヘルパーT細胞の下、NK細胞とマクロファージは果敢に感染した細胞を攻撃して破壊し、自らも死んでいく。いかに物資が乏しくても全力で戦うしかない、何しろ敗北は死なのだから。
「負けるもんか! 俺達の戦いはまだまだこれからだ……」
 インフルエンザウイルスの怖さはその感染力、勇猛果敢なるNK細胞とマクロファージであるが、彼らだけでは足りない。屍の山を築き、旗色が悪くなった時、やっと増援部隊が到着した。
「待たせたな、俺達に任せろ」
 ついにキラーT細胞とB細胞が実戦投入されて総力戦となった。戦いは一進一退、ヘルパーT細胞は祈りたくなった。
「畜生、ご主人様がもっと協力してくれさえすれば」


 ふと気が付くと、ハルミは見知らぬ世界にいた。
――ここはどこだろう? 見渡す限りのオレンジ色の世界なのだが、遠くから爆音が聞こえる戦場のようでもあり、不安感は増すばかりだ。
「落ちついてください。私はあなたを守る軍の司令官です」
 突然の声に愕いて目を凝らせば、軍服を着た男があたかも最初からそこにいたかのようにたたずんでいた。面食らっているハルミに彼は話を続ける。
「今、我々は侵略者との交戦中であり、戦況は芳しくありません。そこであなたにも協力していただきたいのです」突拍子もない事を言っているが、なぜか彼の言う事は信用できるのだった。
「何をすればいいの?」
「私に着いて来て下さい。そしてともに武器を持って戦ってください」
 ハルミは無言でうなづき、彼とともに戦場に赴いた。味方は敵の侵略を受けて壊滅寸前であり、味方の兵士の死骸がうずたかく積みあがっていた。その光景を見て激しい闘志が湧き上がり、気焔を漲らせたハルミは、肩にバズーカ砲がある事に気付いた。あたり前のようにそれを敵陣に向かって撃ち込む。敵陣が崩れた。今だ、ハルミは味方を鼓舞しながら敵陣に斬り込んだ。いつしか手にはハンマーが握られていて、それで敵を叩き潰していく。
 いったいどれだけ戦ったろう? いつしか敵陣は壊滅していて周囲には双方の死骸が散乱している。ふと傍らを見ると見覚えのある男が倒れていた。彼は、ああ、なんということか、先刻の司令官ではないか、抱き起こして介抱し、声をかけた。
「ねえ、しっかりして!」
 司令官はかすかに目を開けて、わずかに微笑むと、ささやき声で語った。
「勝利です。我々の勝利です。死に逝く我々の事を忘れないでください。私はヘルパーT細胞、死んだ兵士達はNK細胞とマクロファージとキラーT細胞、あなたが使った武器はB細胞、ここはあなたのノドです。死んだ我々はタンとなって去っていくのです」
「死なないで!」
「私は多数の私の一人ですから……私の代わりはいくらでもいますから……でも、最後に言わせて下さい。しっかりと栄養摂取と、そして感染源に近づかないで……」

 じりじりじりじり

 ハルミはけたたましい目覚ましによって強制的に起こされた。パジャマは汗だくだし、ノドに違和感がある。思いっきり欠伸をすると、昨日まで痛かった頭がスッキリしていることに気付いた。どうやら熱が下がったようだ。
 洗面所に行ってタンを吐いた。そのタンを見て、昨夜の夢を思い出したハルミは、タンに向かって手を合わせた。
「ありがとう、私のために頑張ってくれたのね。お陰ですっきりしたわ。これでまた部長に逢えるわ」

 
 職場復帰したハルミは、そそくさと人目を避けて部長に逢いに行くのだった。周囲の目を隠れてこっそり逢うのも疲れるけど、オフィスラブは恥ずかしいから二人だけの秘密にしようって部長が言うわけだし、ハルミは部長の言いなりなのだし、実は周囲にばれているのを知らないわけだし。
 そしてついに、週末のお泊りデートに誘われたのだった。
――ついに、本当の女になってしまうかも! ハルミは期待と興奮で頬が赤く染まるのだった。

 そして週末の夜、ついにその時が来た。
 初めて異性の前で裸になるハルミは、恥じらいで目を開けることすらできないのだった。一方、百戦錬磨海千山千の部長は、熟練の手練手管でハルミを蕩かしていくのだった。快感で脳髄が蕩けて夢心地になったハルミは、ついにその時を迎えた。
「ぐへへへ、生はええわいのう」


 ハルミの秘所には、多種多彩な病原体団体御一行様が殺到してきていた。粘膜と粘膜が激しくぶつかり合い、その都度億単位で病原体が流れ込んでくるのだった。
 休む間もなく戦場に駆り出される免疫細胞達、マクロファージが自らの命と引き換えに読み取った情報を受け取ったヘルパーT細胞が檄を飛ばす。
「敵は梅毒、HPV、B型肝炎ウイルスだ。戦え! 戦え!」
 戦国時代に広まり感染した武将の鼻が腐り落ちた事で有名な梅毒、子宮頚ガンの原因となるHPV、慢性化すると肝硬変に移行する恐れのあるB型肝炎、それだけでも危険極まりないのに、ヘルパーT細胞も気付いていない最強の敵がいたのだった。エイズウイルス、ヘルパーT細胞に感染することで免疫力そのものを破壊する最強最悪のウイルスだ。しかし感染成立にはある程度の数が必要であり、この段階ではまだ感染するか微妙なところだ。
 このままでは危ない、ヘルパーT細胞は祈りたくなった。


 ハルミは自分が見渡す限りのオレンジ色の世界にいることに気付いた。周囲には見覚えのある兵士達がいて、慌ただしく走り去って行く。声をかけようとしたハルミの肩を、後ろから誰かが叩いた。
「感染源には近づくなと言ったはずです。即刻退避してください」
 軍服を着た男が、やや苛立ちを感じさせる面持ちでそこにいた。
「ああ、司令官さん、生きていたのね。あの時はありがとうね」
 見慣れた顔を見て、ハルミはすっかりリラックスした。それを見て司令官は苛立ちを隠せなくなった。
「あなたは今、未曾有の感染源と接触しています。迅速に退避しないと危険なのです」
「感染源ってなんの事? もしかして……まさかとは思うけど、部長さん?」
 ハルミは思い出した。今まさに部長さんとアレの真っ最中なのだ。折角のいいところに水を差されてなんだか腹立たしくなった。
「今いいところなんだから邪魔しないでよ」
 ばっち〜ん
 いきなり平手打ち一閃。堪忍袋の緒が切れた司令官の一撃を食らってひっくり返ったハルミに覆いかぶさり、司令官は溜まりに溜まった激情をぶちまける。
「いい加減にしろ! 俺達は命をかけてあんたを守っているんだよ。少しは俺達の事も考えろ!……ぐは」
 仰向けになったハルミは激しい怒りを込めた蹴りを司令官の下腹に打ち込んだ。さらに両脚で司令官の首をはさみこんで締めあげる。
「うるさい! 人の恋路を邪魔すんなあ!」


「く、苦しい……助けて、たす」
 ハルミは呻き声を聞いて我に返った。目の前には愛しい部長さんの顔、そしてその首を締めあげる自分の脚が見えた。驚いて飛び退って見ると、部長は白目をむいて泡を吹いて昏倒していて、下腹部には痣が出来ていた。
――このヒトが感染源? そうかも。あれ? ……私いったい何やってんだろう。こんな不潔な人となんて。
 無残な姿の部長を見てすっかり熱が冷めたハルミは、そそくさと服を着て何食わぬ顔をしてその場を立ち去るのだった。
ゆうすけ
2011年03月06日(日) 15時16分28秒 公開
■この作品の著作権はゆうすけさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
ギャグ等を投稿させていただいております「ゆうすけ」と申します。
好きな分野を分かりやすく書き、誰にでも楽しく読んでいただく、この目標は達成できたでしょうか?
貴重な時間を割いて読んで下さった方に感謝します。一言でも感想をいただけたら感謝感激です。


掲示板の自己紹介欄を見ると、圧倒的に年下ばっかりですね。おじさん世代も頑張りましょう!

この作品の感想をお寄せください。
No.20  ゆうすけ  評価:0点  ■2011-06-08 16:19  ID:1SHiiT1PETY
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春矢トタン様
私の趣味が作品に活用できたと嬉しく思います。
健康、人体、病気、これらが私の趣味でして、この分野で書くのも好きなんですよね。何度も、「マニアックでわかりにくい」との意見をいただき、なんとか分かりやすく書こうと努力してきたつもりです。TCによって育まれた作品であるといえます。
仲間に、健康について説教したり、減量法を伝授したり、病気の相談を受けたり、そんな日々もありまして、いい思い出です。それなのに今、体重増加&家族揃って風邪ひいていてテンション最低です。
No.19  春矢トタン  評価:40点  ■2011-06-05 17:33  ID:9nTHsrcJ/kQ
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だいぶ乗り遅れて感想失礼します。
面白かったです。
免疫たちのがんばりに、目頭が熱くなりました。
感動からくるものなのか、笑いをこらえるせいなのかは永遠のなぞです。
理系の分野はほんとに苦手で、高校時代、化学・生物の成績は惨憺たるものでしたが、楽しんで読むことができました。
ゆうすけさんみたいに説明してくれる先生がいらっしゃったら、もしかしたら私にも別の選択肢ができたのかなあと考えました。
No.18  ゆうすけ  評価:0点  ■2011-04-30 16:05  ID:KDK/MQZX1DE
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どぶのねづみ様
感想ありがとうございます。
やりすぎだったでしょうか? 病気の連続攻撃は私のいつものスタイルでして、次回作もまた病気の連続攻撃が出てきてしまいます。なんとか救いと癒しを取り入れて心地よい読み心地を目指しますのでよろしくお願いします。
No.17  どぶのねづみ  評価:40点  ■2011-04-28 16:34  ID:dPOM8su8lqs
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すごく面白かったです。インフルエンザまでのくだりは純粋に笑えました。
梅毒まで行くとちょっとギャグにしてはえぐみが強すぎるかなと思いましたが、それでも最後まで楽しかったです。
No.16  ゆうすけ  評価:0点  ■2011-04-06 16:08  ID:1SHiiT1PETY
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昼野様
作風はいいけど物語が微妙、ってわけですね。
書き込み不足……過去にも何度もご指摘いただいた言葉です。我ながら成長がない感じです。練りに練って捻りに捻った話、立ち止まらないで行きつくとこまで行く話、ずっと挑戦していきたいものです。
笑っていただいた、これが何よりの喜びです。
ありがとうございました。
No.15  昼野  評価:30点  ■2011-04-05 20:35  ID:MQ824/6NYgc
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どうも、おじさん世代にさしかかってる昼野ですw
読ませていただきました。

タンの前で手を合わせるハルミの姿がシュールで、笑いました。
作風自体は面白いのですが、ドラマ性というのがなかったかな、と思います。ハルミについても、部長についても、細胞についても、もうちょっと書き込みの余地があるように思いました。

今後も期待してます。では
No.14  ゆうすけ  評価:0点  ■2011-04-05 18:31  ID:1SHiiT1PETY
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らいと様
身に余る褒め言葉、ありがとうございます。震災後、すっかり執筆する気力を喪失しておりましたが、誰か一人でも笑ってくれるのなら……また頑張って書いていこうと思います。
このサイトが無ければ私は書かなかった、このサイトの歴代運営者様と支援者様に感謝です。
No.13  らいと  評価:50点  ■2011-04-04 21:34  ID:iLigrRL.6KM
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拝読させて頂きました。
面白かったです。メチャ面白かった。いいですね。こういう作品。全身の力が抜けるようで、癒されます。ファンになりそうです。
No.12  ゆうすけ  評価:0点  ■2011-03-25 18:29  ID:1SHiiT1PETY
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お様
計画停電今回中止なのでやってきました第一グループ所属のゆうすけです。
子供番組……はい、たしかに教育番組的な、健康意識を高めましょう、みたいな気持ちはいつも持っております。まともに書くのは恥かしいのでギャグの形にするのですが、中途半端であったようです。あれもこれもしたくて何もできず、的な。
作中のキャラに同情して、あまり酷い扱いができなくなってきたんですよね。どこかに救いがあるような感じに。老いたのかな〜。

G3様
おお、先輩でありましたか。馴染みの名前を見付けるたびに安堵する近頃です。
いかにも私が書きそうな作品ですよね。こういう書き方しかできないのも何ですし、私の好きな要素を全て使わないで書いてみたいとも思っております。擬人化、人体と健康、故事成語、いつもこれらに頼っておりますので。次回作は思いっきり使いますけど。
ヒネリが足りない……私も他の作品への批評とした何度も書いたことがありまして、切ない思いで一杯です。皆様を唸らせるヒネリを考えていこうと思います。
No.11  G3  評価:30点  ■2011-03-24 23:51  ID:wfVGn00IRSE
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読ませて頂きました。たぶん年齢が上なG3です。いつもなるほど〜と思いつつ読ませて貰うのですが、ゆうすけさんらしい作品だなぁと思いました。スタイルがある、というのは良い事かと思います。
作品的には、面白いのだけど免疫さん達がちょっとストレート過ぎるかな、と思いました。もう少しヒネリが欲しいところです。知らない内に免疫の働きを擬人化して脳に伝えるシステムのモルモットにされちゃったとか。(こっちの方がストレートかも知れませんが)
読んだ事は無いですが健康系雑誌のどこかにこういう系統の話しが載っててもおかしくは無いカモという気がします。
No.10  お  評価:30点  ■2011-03-23 22:54  ID:E6J2.hBM/gE
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ちわっす。
うーん、ギャグでこう何段らくかに別れているってのは、どうなのかな、なんか、よくわかんない感じです。どこで笑って良いんだろう? どこにいったいサゲがあるんだろう? 的な。
擬人化の辺りが、なんか、子供向けのテレビ番組を思い出しました。ただ、それ以上のどうのこうのは思わなかったかなぁ。
腹を抱えると言うよりは、にやりとさせる作品なんでしょうが、うーん、ハルミちゃんのはっちゃけぶりがやや半端だったかなぁ。ここが突き抜けてると、細胞君との絡みもぶっ飛ぶんだものになるんじゃないかなぁと思ってみたり。
そんなこと。
No.9  ゆうすけ  評価:0点  ■2011-03-20 14:20  ID:4Hh/JuyXG06
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永本様
笑っていただけた、これが最高の喜びです。存外の褒め言葉も有難く頂戴いたします。数年こういう感じの作品を書いてきた甲斐が、多少はあったのかなと思います。
このサイトには、時折意外なものの擬人化作品が投稿されます。よっぽど意外なものか、丁寧に書きこんだものでないと、ありきたりだとの感想になってしまうわけです。正攻法で勝ち目のない私は意外路線で攻めているような感じですね。以前、人体そのものを擬人化したこともありますが、見事に玉砕しています。

今はまだ書く気力が低下しておりますが、いずれまた書いていく所存です。

No.8  永本  評価:50点  ■2011-03-20 01:01  ID:p5LYep6bafE
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この手の良い意味で下品でB級じみた作品は大好きです。この作品を読んでいると、才能ある映画監督が作るべくして作った突っ込み所満載の短編お馬鹿映画を見ているようでとても楽しかったです。免疫系、細菌の擬人化というだけで面白いのに、それを補うようにぽんぽんと弾むように進行していくストーリーには「巧さ」を感じました。そして何より台詞が上手いなと。自分がこの手の話が大好きだというのを差し引いてもキャラを引き立てるような台詞回しはお見事だと思いました。
SFギャグ銘打っていますがSFではないですよねwそれはさておき笑いました。ありがとうございました。
次回作も期待しています!
No.7  ゆうすけ  評価:0点  ■2011-03-10 22:07  ID:jE4RG11eTPI
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楠山歳幸様
卑猥なセリフを気に入っていただき、恐縮です。私自身、生がいいです、女房限定ですがね。かくして子供が増える一方ですが。
安心感ですか、やはり挑戦が足りなかったのかなと思います。読みやすさを考慮したのがよかったのかなとも思いますし、どうなんでしょ。
ハルミは一応、見た目の悪さと天然さで売れ残ったという設定でして、とはいえ私好みに描いてありまして、どうなんでしょ。私だったら口説いて押し倒しますけど……やっぱりご指摘の通りですね。
No.6  楠山歳幸  評価:30点  ■2011-03-09 23:02  ID:sTN9Yl0gdCk
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 拝読しました。

 「ぐへへへ(自己規制)」このセリフ、秀逸です。真理です。
 失礼しました。
 身勝手な人間と体の苦労がゆうすけ様らしい文章で楽しませていただきました。オチも良かったです。そう来たか、と思いました。おかしな言い方で恐縮ですが、安心感のある作品と思いました。
 とても些細なことですが、少し違和感を感じたのは、ハルミがかわいらしい感じの女性ということでしょうか。オールドミスって地味と言うか、近寄り難いイメージがあるので……。こんな女性なら、男性がほっとかないかもと思いました。

 拙い感想、失礼しました。

 
No.5  ゆうすけ  評価:0点  ■2011-03-09 19:16  ID:1SHiiT1PETY
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OZ様
「俘囚の村」と「職人根性」を気に入っていただき、とても嬉しいです。両方とも、私の想いを込めてありますからね。一方今作は、期待していただいたレベルではなかったようです。
近頃、ギャグの切れ味が鈍っているようです。もっと心に栄養が欲しい、やはり読書をせねばいけないと思っています。それ以外にも、興味のない事に挑戦して自分の可能性を広げていこうと思います。
今作と「BIRTH」は、私の好きなタイプの女性を書いているんですよね。女性経験が乏しく、複雑な女性を描けないだけかもしれませんけどね。
No.4  OZ  評価:40点  ■2011-03-08 20:00  ID:4MvGQJq3VCA
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読ませてもらいました。口腔感染で終わるのかなと思いきや、
秘所に至るところで吹きました。丸くおさめず突き抜けるところが
ゆうすけ様らしくて良かったです。
私はゆうすけ様の作品では「俘囚の村」と「職人根性」の二作品が
大好きです。本作はそれらを凌駕するまでの作品となっていないと
感じましたが、コメントでほのめかしてある次作に期待しています。
ところでゆうすけ様の描く女性はみな愛らしくてかわいいですよね。
笑いとは別として、この点すごく好きです。
拙い感想失礼いたしました。
No.3  ゆうすけ  評価:0点  ■2011-03-08 18:19  ID:1SHiiT1PETY
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片桐秀和様
諫言耳に痛く、良薬にして口に苦し。有難いご意見、よくぞ言ってくださったと思います。期待していただけるのは嬉しいです。
今作はいかにも私が書きそうなものであり、挑戦していないと私も感じております。そして練り込みも足りなかったようです。
小説の発明、そうですね。既成概念への挑戦、誰も知らない領域への挑戦ですね。失敗を恐れずに、常に初陣の気持ちでやってみたいです。
何度しくじっても、読む人を笑わせたい、そして意表を突きたい、さらに私自身の想いも込めたい、思い上りは重々承知でも頑張って書いていきたいです。


としお様
お久しぶりです。
幼少期に病弱(アトピー性皮膚炎、鬱病等)であった私は健康に対して深く興味を持ち、趣味で健康管理士一般指導員の資格を取得し(仕事は鍛冶屋)、自らの健康維持に役立てているんです。そして周囲の人にも健康に対して感心を持って欲しいと常々思っているわけです。以前投稿した作品にも、病気や毒物について徹底的に書いたものがありまして、一応健康の大事さみたいなものを感じて欲しいな、みたいな事を多少は思っているんですよね。
しかし我ながらシモネタばかりで、読んでくれた女学生(この表現一つとっても年寄りっぽいかも)がどう思うか心配です。
次回作はこの作品に繋げた話にする予定でして、ハルミもちょっと出てくる予定です。
まだまだ寒いので、お体を大事にしてくださいね。
No.2  としお  評価:40点  ■2011-03-08 16:52  ID:kWriX7DAQx.
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ゆうすけ様へ

お久しぶりです。読ませていただきました。
とても面白かったです。私はアレルギー体質なので、非常に免疫システムに興味があり、そこそこ知識はあったのですが……、まさか、体内の免疫システムが、この様な表現でユーモアになるとは、とても思っていなかったので。

しかし何とゆうか……正直、ツッコミ所が満載な文ですね(笑)ハルミちゃんはどうやらふくよかな体形であるらしく(詳しくは書きませんよ)しかも、それを狙う(とゆうか、食べちゃった)部長は樽のような……。おまけにハルミちゃんの体内の免疫システムときたら、全員うら若い女性かと思いきや、全員ムサイ野郎ばかり……何と言うか、実に題名どおりとゆうか……(笑)ってゆうかこの部長、よく会社に出社していられますね。もう、ありとあらゆる病原体を持っていて、この部長の体内の免疫たちは、どうなっちゃっているんだろうか、そっちも見たく思ってしまいました。(そうですね、思えばこれに、部長編も合わせてあったら、もっと面白かったと思います)
しかし……食べられてしまったハルミちゃん、彼女がエイズにかかっていない事を願いつつも、病身を押して果敢に攻める部長にエールを送りたくなる私はやっぱり男の端くれってことでしょうか……(笑)

追伸

『防人達の挽歌』という題名で、古典かとちょっと思ってしまいました。
次作を楽しみに待っております。
それでは。
No.1  片桐秀和  評価:20点  ■2011-03-07 21:17  ID:n6zPrmhGsPg
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読ませてもらいました。
ちょっと辛めの評価かもしれませんが、思ったことを書いていきます。着想自体は面白いのですが、まだ読み物としての面白さが十分に引き出されていないかなと思いました。免疫系が頑張ってくれている姿というのは、なかなかに微笑ましい(?)のですけど、笑える、という域にはまだ届いてない感じです。
こういう擬人化する小説ってある意味では散々読んできているので、擦れた意見である可能性も高いですが、オチの付け方、とはまた違う、小説の見せ方・小説の発明、が欲しいかなと思いました。このままでは、免疫系を擬人化した話、という以上の印象を持ちにくい。

また、仮に発明(目新しさ)がなくても、文章の面白さでさらによく出来る作品でもあるとも思いました。各細胞の機能ごとに性格つけをする、なんかしてさらにドラマティックに演出することも可能ではないでしょうか。もうひと手間掛ければぐっと面白くなりそうです。

読み返すと、かなりきつめの感想になっているかもしれません。ゆうすけさんだから書いた感想ともいえるでしょうか。僕はゆうすけさんの視点、思考、が好きなので、さらに進化した作品を読ませて欲しいという応援の意味も込めてあります。

また読ませてくださいね。
総レス数 20  合計 400

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