ホームに戻る > スレッド一覧 > 記事閲覧
RSSフィード [90] 即興三語小説 ―風邪引いた。咳が止まらない―
   
日時: 2012/10/14 22:04
名前: RYO ID:KLktMtqc

どうも風邪っぽいです。早く寝ます。
今週のお題も取りとめがないなー。
四つありますが気にしたら負けです。

--------------------------------------------------------------------------------


●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。

▲お題:「秋祭り」「シロノワール」「隻眼」「餃子の王将」
▲縛り: なし
▲任意お題:なし

▲投稿締切:10/21(日)23:59まで 
▲文字数制限:6000字以内程度
▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週日曜日の21時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

--------------------------------------------------------------------------------

○過去にあった縛り
・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など)
・舞台(季節、月面都市など)
・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど)
・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど)
・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど)
・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など)
・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など)

--------------------------------------------------------------------------------
 三語はいつでも飛び入り歓迎です。常連の方々も、初めましての方も、お気軽にご参加くださいませ!
 それでは今週も、楽しい執筆ライフを!

メンテ

Page: 1 | 全部表示 スレッド一覧 お気に入り 新規スレッド作成

秋祭り ( No.1 )
   
日時: 2012/10/21 18:50
名前: マルメガネ ID:fAzEILbM

 小高い丘の上のお宮から、笛と太鼓の音が微かに聞こえる。
参道には露店が並び、秋祭りの雰囲気が出て、参拝する人たちが行き交って活気に満ちていた。
 その参詣人に混じって、隻眼の龍騎と千穂と辰美は石段を上りながら、帰りは何を食べようかとあれこれ考えていた。
 喫茶店でシロノワール。餃子の王将でセットメニューにするか。
 秋はまた食欲の秋でもあって、これには誰しもが勝てない欲望である。
 石段を上っていると腹の虫が鳴いた。
 誰からだろうと、辺りを見回すと石段を上っている龍騎からだった。
「は、腹減った」
 龍騎がつぶやく。
 朝から何も食べずにいたらしい彼は、参道の露店で何かを買って食べていたが、それでも足りないらしい。
 お祓いを受けて、お宮から神輿が出た後、三人はまた石段を下りた。
 参道からは、喫茶店で食べるシロノワールより餃子の王将に行くよりも、露店から漏れ流れている匂いがさらに腹の虫の鳴き声をひどくした。
 それぞれに屋台に駆け込み、神輿が戻ってくるまでに、それぞれに好きなものを買って食べる。
 よく晴れた、深まってゆく秋の空の下の賑わいはまだ続いていた。

メンテ
餃子の精 ( No.2 )
   
日時: 2012/10/22 23:40
名前: もげ ID:HL7UpBFQ


彼女は甘党だ。好物はクリームたっぷりのシロノワール。さくらんぼは最後に取っておく派で、機嫌を損ねたくばそれをつまんで口に入れてしまいさえすれば1ヶ月は根に持たすことが出来る。
僕は別にさくらんぼが好きなわけではないが、彼女の膨らんだほっぺたやら子どものように駄々をこねる様子を微笑ましく思っているので、つい手が伸びてしまうのだった。
3日前も同様で、彼女があまりに幸せそうにクリームを舐めているので、僕の嗜虐心がデニッシュ生地のようにむくむくと膨らんでしまった。
一瞬まばたきした間に皿の端によけてあった赤い実を掠めとり、一連の流れで口の中へと放り込む。
彼女がそれに気付いて悲痛な叫びをあげながら赤い軌跡を辿る様子が、今もスローモーションで瞼の裏に完全に再現できる。
『馬鹿なことをしたな』同時に、『たかがそれだけのことで』。
 僕は冷めて固くなった餃子を箸の先でもてあそびながら息を吐く。
 わかってる。原因はそれだけじゃない。それはきっかけに過ぎない。しかし間違いなくそういったことの積み重ねがお互いの間に亀裂を生んで行ったのだろう。
初めて出会った秋祭り。あの頃はまだ不器用ながら思いやりあっていたのに、時間と共に僕は相手を雑に扱うようになってしまった。
 決して愛情が無くなった訳ではなかったが、思いやりをなくしても大丈夫だと変な風に甘えてしまったのだ。
 ぐじぐじと餃子をいじめようとした箸先で、急に皿が交換された。
 突然現れたホカホカな餃子に面食らっていると、ふと目先が暗くなり、誰かが正面に座ったことが分かった。
「お客さん、いけないな。餃子が泣いてるぜ」
顔を上げてみると、40代半ばかと思われる隻眼の厳つい顔の男が座っていた。
そっちの世界の方かと思わず浮きかけた腰は、しかしそのまま椅子に落ちた。
このまま突然逃げ出した方がよほど怖い目にあいそうだというのもひとつだが、それよりも片方しかない黒い瞳が何故だかとても優しそうに見えたからだった。
「熱い方がうまいぜ」
男は割り箸を歯で割ると、目の前の皿から湯気を立てる餃子を口に運んだ。
眉をしかめてはふはふと口から湯気を逃がす様子は、厳つい顔にあって少し滑稽で愛嬌があった。
ほら食えよと言わんばかりに皿をこちらに押しやるので、食欲はまったくなかったが僕はありがたく餃子を頂いた。
やっぱり熱くてはふはふなったが、それがなんだかおかしくなって思わず笑っていた。男も僕の方を見やってにやりと笑った。

「…すみません。なんだかご馳走になってしまって…」
いつの間にか会計を済まされてしまい、財布を開けようとするのを頑なに固辞するので、僕はしかたなく頭を下げて礼を言った。
「なに、おめぇの為じゃねぇさ。餃子の為だ」
ビールを飲んで上機嫌のような男は笑って言った。
「あの、お名前は…」
「俺は餃子の王将の妖精さ。餃子をおいしく食べてもらうのが俺の使命なのさ」
がっはっはと豪快に笑う男に、僕はつられて笑いながら内心で頭が下がる思いだった。
大切な人にさえ忘れてしまった思いやり。この自称『妖精』は見も知らない僕にさえそれをくれた。
次は間違えない。僕はもう一度、この隻眼の男に頭を下げた。

おわり

------------------------------------------------------------
とてもとてもとてもお久しぶりです。
そして激しく遅刻して申し訳ありません。
締め切りぎりぎりに投稿しようとしたら無線LANちゃんが
反乱をおこしたの。でも言い訳ですね。すみません。
てっきりもうなくなっちゃったのかと。
久しぶりにのぞいたらやってたのでうれしくなっちゃいました。
また参加させて頂けたら嬉しいです。
もげ

メンテ
感想 ( No.3 )
   
日時: 2012/10/23 00:20
名前: もげ ID:C0gKAaVc

>マルメガネさま
 お祭りの空気感が伝わってきてよかったです。
 音とか香りとかちょっとした侘しさやわくわく感がいいです。
 彼らは結局何を食べたんでしょうね◎

>自作
 なんというか溢れるおやじ愛が全てです。
 すみません。
 またぼつぼつ参加させて頂けたら幸いです。

メンテ
感想 ( No.4 )
   
日時: 2012/10/28 20:44
名前: マルメガネ ID:eUI4puI6

>もげ様
初めまして、かな?
主人公の悔恨の意と、どこかの中華料理屋
の雰囲気が出ていますね。
僕には書けない描写でした。

>自作
 ショートショートの影響が大きくていつも
短い。
 

メンテ

Page: 1 | 全部表示 スレッド一覧 お気に入り 新規スレッド作成

題名 スレッドをトップへソート
名前
E-Mail 入力すると メールを送信する からメールを受け取れます(アドレス非表示)
URL
パスワード (記事メンテ時に使用)
投稿キー (投稿時 投稿キー を入力してください)
コメント

   クッキー保存