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RSSフィード [367] 即興三語小説 ―「食い意地」「毒タケ」「昇進」
   
日時: 2017/09/24 22:19
名前: RYO ID:uCXxzBBA

●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。

▲必須お題:「食い意地」「毒タケ」「昇進」
▲任意お題:なし
▲任意縛り:なし


▲投稿締切:10/1(日)23:59まで 基本的に毎週日曜です。連休のときは連休の末日。投稿がない場合、延期することがあります。

▲文字数制限:6000字以内程度

▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週日曜日の21時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

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Re: 即興三語小説 ―「食い意地」「毒タケ」「昇進」 ( No.1 )
   
日時: 2017/10/01 16:32
名前: マルメガネ ID:ZsQ851Mw

 役職に就くための昇進試験が終わり、飲みに出た若手の三人組。
「試験が終わった。ぱぁっと行こうぜ。ぱぁっと」
 お気楽係長こと楠木が言うと
「そだね。どこ行く?」
と、何度目かの試験を受けながらも、あまりぱっとしない雑木が言う。
「じゃぁ、もう寒くなってきたし、鍋でもいいんじゃないの?」
と、あまり乗り気じゃない乗鞍が言う。
「じゃぁ、それで…」
 行く先が決まったあと、彼ら三人組は鍋専門店に入った。
 とりあえずのビールで乾杯し、そしてその店の大将おすすめのキノコ鍋が出てくると、食い意地に任せ、それをがっつく三人組のさまはあさましいこと限りなし。
「んまい。このキノコうまいわぁ」
「豆腐よこせ。とうふぅぅ」
 などと言いつつ、六人前はあった鍋は瞬く間に空となり、酔いもほろ酔い加減でその打ち上げは終わった。
 帰りの駅にたどり着いたとき、その異変は起こった。
「どうした? 乗鞍」
「は、腹が痛ぇ…。あぁっ。も、漏れる。ごめんよ」
 血相を変えてトイレに走り去る乗鞍。
 残る楠木と雑木も唖然としていたが、だんだん気分が悪くなってきた。
 そして、彼らもまたトイレに駆け込み、吐くやら下すやら、散々な目に遭った。
「だれかぁ~。トイレで人が倒れてますぅぅ~」
 青ざめて動けなくなってしまった三人組を発見した女の子が助けを求めに走った。
 彼らが目を覚ましたのは、病室の中だった。
 最初はどうしてこんなところに、と思っていたが、医師から話を聞くうちに、そういえば、ということでそれぞれに事情を話すと、医師は
「どこのお店で食べたんですか?」
と聞いてきた。
「ええとですね。駅前の繁華街の鍋料理店ですが」
と、楠木が答えた。
「出されたものは?」
「キノコ鍋です。具材は大将にお任せでしていました」
 ありのままに雑木が話すと、医師は、
「これは、キノコ中毒ですね。あなたたちの状況からしてそうみられましたので、その結果を保健所に連絡をしておきました。おそらくは立ち入り調査対象となるかもしれません」
 医師がそう言った。
 彼らの症状はいずれも軽くて済み、その日のうちに退院できた。
「○○保健所が××鍋料理店に立ち入り検査を実施。そして、店主が無断でキノコ採取を行い客に提供していたことが発覚…」
 何日かして、電光掲示板ニュースが伝えていた。
「じゃぁ、俺たちが食ったのは毒タケ?」
「わからないけど、それにしてもひどいよね」
「ああ、あのうまかったキノコが毒だったとは…」
 それぞれにがっくりする三人組。
 昇進試験は、いずれも落第し、それも追い打ちをかけた。
 そして、彼らが立ち寄った鍋料理店は、噂が噂になってありもしないでたらめな情報が流れ、客足が遠のき、そして潰れた。
 張り紙が締め切られたシャッターに貼られているのがむなしく、秋風が確かにそれをめくり吹き去っていくのみだった。

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