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RSSフィード [228] 即興三語小説 -選挙とは、お偉いさんの就職試験- 締め切り延長 お題に変更あります
   
日時: 2014/12/14 21:47
名前: RYO ID:6BaTIASA

 今年もいよいよあとわずかになりました。
 今年はやたらと早かった気がします。
 やり残したことは多分いっぱいあるけど、
 忘れておくことにしよう。

 投稿がなかったので、締め切りを延ばしてます。
 お題についても変更してますので、確認してください。   ----------------------------------------------------------------------------
●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。
▲お題:『ねつ造』『縦断』『ドン』
▲任意お題:「十銭白銅貨」
▲表現文章テーマ:なし
▲縛り:なし
▲投稿締切:12/21(日)23:59まで 
▲文字数制限:6000字以内程度
▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週日曜日の21時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

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○過去にあった縛り
・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など)
・舞台(季節、月面都市など)
・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど)
・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど)
・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど)
・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など)
・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など)

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Re: 即興三語小説 -選挙とは、お偉いさんの就職試験- 締め切り延長 お題に変更あります ( No.1 )
   
日時: 2014/12/21 22:23
名前: ID:R/vGLwLM


 全ては金魚で出来ていて、あまねくは無限色の金魚(ソレ)で埋め尽くされている。有象も、無象も、全て。人も、神も。
 だからと言って、金魚しか見えていないかというと、そうでもない。ちゃんと、物は物として見えている。瞳の機能は健全で、ちゃんと脳に接続され、脳は脳で、映像として再構成を果たしている。多少の小細工はしているとしても。
 だから、その金魚たちは「視えている」わけじゃないのだと思う。何か別の感覚器官で認識しているのだろう。それが何かは知らないけども。
 ただ、脳による再現としては結局視覚と混同させてしまっている。つまり、光反射による情報と二重写しになっている。
 だから、認識者である僕としては、あたかも「視ている」ようであり、同時に決してそうではないという確信もある。そこら辺りが、脳という器官の大雑把なところでもある。
 良くできたところは、一方に意識を寄せると一方に映像が寄る。金魚を視たければ金魚に、物体を視たければ物体に。これはこれで、便利ではある。脳もやるものだ。
 ま、そんなことはどうでも良い。

 どこからか流れてきた金魚が一匹、すいぃぃと手元まで泳ぎ来る。
 これが木の葉とかなら、物質としての木の葉も視える。けれど、物質側では何もない。だからこれは、形而下の存在ではなく、有りて無きモノ、神仏妖異の類だろう。
 そう思って見ると、彩鮮やかなヒレをふりふり、ぷるるぅんとお尻を振って、金魚だったモノが人の姿に変化す(かわ)る。
 身の丈にして十センチあるかないか。王朝時代のお姫さまのように、鮮やかな彩の袿をまとい、三つ指を突く。掌に垂れる黒髪、ただし化粧の類はしていない。美少女と言って障りもないつるんとした可愛らしさ。
 何やら伝えたいことでもあるのか仕草で示すので、耳元へ傍やる。
 ……
「なるほど、分かった」
 おもむろに立ち上がって伸びをする。
 学校裏の山腹。そこだけ森の樹々が晴れ、山裾に向けて迫り出た岩場に寝っ転がり空を見ていた。
 青い空に白い雲、二重写しに視える金魚たちの雄大な流れ。
 風の流れなのか、宇宙の流動なのか。今ここにいる、この身を取り巻く金魚たち。気を抜くと遠近感も何も失われてしまいそうだけど、意外とそうはならない。瞳とは違う器官で認めているからだろうか。この身を通り過ぎて行く流れにも、違和感は感じない。
 穏やかな陽差しと金魚たちの流れに身をさらす。金魚浴はなかなかに気持ちが良い。
 さてと、行きますか。

 ここの【ボス】は、確か蛙だったはず。
 目印は背中に張り付いた【十銭白銅貨】。昔、誰かがこの池に願いを掛けて投げた銭。大きな額じゃないけど、当人の精一杯だったのか、込めた願いの真摯で一途だったのか、その銭を抱いた蛙はヌシとなってこの池に君臨し、時に人の願いを叶えるという。
 池に点々とある石を渡って【縦断】する。
 小さな祠、ここにも貨幣がいくつか。相当に旧い物もある。
 この辺りの空気の神妙さ。ヌシの霊威によるものか。この辺りの領域を司る金魚たちも、透明に輝く鱗のほのかに桜に染まり、他よりもずっと厳かに泳ぐ。
 森の静謐さ、樹々を縫って差し込む光の燦めく、池に流れ込む沢のささめき、それぞれに金魚の静粛な姿が映る。
 池の方に向き直り、呼びかける。
「呼んだか、ヌシよ」
「呼び立てて済まんな」
 すぐに応えのある。顎に白髭を蓄えた妙に威厳のある蛙が、渡ってきた石の一つに鎮座していた。
「で、何用だい?」
 老蛙は思案気に白髭をしごいて唸る。このヌシもまた、金魚からなる。ヒレの長い、真っ白で美しい金魚。周囲の霊威と交感する。
「言い難いことなら言わなくても良いよ。僕は面倒事が苦手なんだ」
 面倒臭いしね。
「おヌシの物臭加減は儂も知っておる。が、今回は手伝って貰いたい」
 おやま。それは、面倒事だと言うことだね。
「うむ」
 やれやれ、僕は慈善家なんかじゃないんだけどね。

 白い世界にいる。
 白いと感じたのは、光が溢れているから。眼が慣れると、きらきらと輝く湖の畔にいる。輝いているのは……、凍ってる?
「ここは?」
「春の寝殿じゃよ」
 蛙の応える。
 いや、これのどこが春なのか?
「春の寝殿だったと言うべきかのぅ」
 どういうことだ?
 それにしても寒……くもないか。
「あんたかい?」
 老蛙に尋ねる。
「儂には致命的じゃからな」
 だろうね。ヌシといえども、蛙だしね。
 白い霊威をまとった金魚が、萌えるような真っ赤な金魚とペアで周囲を泳いでいる。それが、物理世界敵には、温かな熱を発している。老蛙の使う霊威の顕れ。
 このタイミングで冬眠されても困るしね。
「で、どういうことだい?」
「ふむ……」
 老蛙の語るに、ここは元々、春の神殿と呼ばれる異界だった。それがある日突然こんなことになったと。どうも、異界がすり替えられたらしいと言うのが、山のヌシ連中の憶測。それだけで済めばまだ良かったが、姿を見せぬ何モノかは、変わらずここが春の神殿だと主張し、崇め讃えよ、さもなければ、春を遠ざけ、冬を呼び込むぞと山の生き物たちを脅している……のだそうだ。
 なるほど、良く分からん。
「【捏造】か」
「微妙な言葉の選択じゃが、まあ、そんなところかのぅ」
 思案顔で白髭をしごく老蛙。
「神域ごと捏造するとは剛毅なことだな」
「感心してどうする」
 ま、凄いものは凄い。馬鹿馬鹿しいとも言うけども。
「これをなんとかしろと?」
「出来そうかいのぉ」
「僕に聞かれてもね。あの人がどう思うか次第じゃないかな。僕としては、恩もあるし、否とは言わないけどさ」
「覚えておったのか」
「まあね」
 ちょっとだけ、昔の話しだ。強いて思い出したいとも思わない挿話(エピソード)の、ちょっとした後日談(エピローグ)。
「ま、やれるだけは、やってみるよ」
「そうか、済まんのぉ」
「面倒臭くなったら、撤退するけどね」
「おヌシらしいが、それで良い。頼んだ」
 やれやれ、
「頼まれちゃったな」

 というわけで。
 山場(クライマックス)。
「時間がないんだ、面倒臭いし」
 開口一番、そう切り込む。
 相手の反応は……、ガン無視かよ。
 しとしとと冷たい冬の雨が降り濡つ。
 青黒い流線型の金魚が冷たく横切る。
「あんた、望みは何だい?」
 重ねて問う。
 ぎろりと冷眼を突き刺すそれは、鍛え上げた鋼のように鉄黒く、凍て付くように蒼白い金魚たち。
 ぽつりと漏らした言葉。
「なぜ、私ばかりが」
 苦渋の声。
 ヒレのささくれ、背のねじ曲がったどす黒いモノ、かつて金魚だった、ひねて捩れたなれの果てが、苦悶にのたうち、這い泳ぐ。
「硬いなぁ、あんた。表情が硬すぎるよ」
 恨み節なんかどうでも良い。そんなもの聞いてたって、何の益もない。
「とりあえず、その辛気くさい顔、どうにかならないものかねぇ」
 と言うと、一層非道い顔で睨まれた。
 やれやれ。
 ポケットに隠し持っていた一匹の金魚。眠っているそれが、外気に触れてぷるんと揺れると、小さな姫君の姿に。
「お目覚めかい」
 語り掛けると、こくこくと肯く。
 円らな瞳がきらきらと輝いて、にっこりと微笑む。柔らかくて、優しくて、朗らかで、温かい、そんな笑顔。
 ふと振り向くと、そこにそれがある。
 金魚だった姫さまは、袿の袖や袴をヒレのようにして、ふよふよと浮かんで宙空を泳ぐ。
 狼狽えたのは、それ。
 姫さまの笑顔を眩しげに見蕩れ、ほんのわずか口元をほころばせる。
 けれど、
「私に触れてはいけない。私は冷たい。触れたもの全てを凍て付かせてしまう」
 畏れるように身動ぎし、恥じるように顔を隠そうとする。
 それも構わず、お姫さま、ふよふよと飛んでいく。天女が天を舞うように。
「なんということだ」
 そして、ぽすんとそれに乗っかる。畏れるでもなく、凍えるでもなく、嬉しそうに、微笑んでいる。
「どうやらあんた、自分を冬そのものだと思い込んでるようだけど、そうじゃないだろ?」
 顔を上げ、不思議そうに見詰める。何を言っているのか分からないという風だけど、思い当たることもあるのか、眉根を寄せ、心の引っかかりを捜そうとする。
 相変わらず畸型の金魚。でも、さっきよりは随分とましになってきた。鱗の彩合いがほんの少しだけ、明るい。
「あんた、この山の冬を任せるってあの人に言われたみたいだけど、それってのは、冬を招くってことでも、冬の寒さを厳しくすることでもないんじゃないか?」
 はっとして、おもむろに表情を変える。
「あの人に出逢う前、あんた、どうしてたんだよ?」
「私は……」
「ん?」
「私は、冬に籠もる者の安寧を願っていた。寒さに凍えることなく、ゆっくり見も心も休めるように。そして、早く温かな春が訪れるように祈っていた」
「そうだ、それが冬のヌシであるあんたの姿だ、忘れたのかい?」
「忘れていた。そして、思い出した。私は冬に身も心も取り込まれ、私自身が冬であるかのように振る舞っていた。私は、私自身であることを忘れていた」
 愕然と膝を落とし、累累と涙を流す。
「そういうことだね」
「どうすれば良い? 私はこのような姿になって、心は凍え、厳しい寒さをもたらすことしか出来なくなってしまった」
「仕方ないね。祈れ。僕も一緒に祈ってやるから」
 すると、この異界を全ていた金魚たちが、一斉に涌き立つように泳ぎ始める。身体の色が変わり、青や黒から、赤や黄、白、ピンク、艶やかな色彩に染められ、ヒレを広げ、踊り狂う。
 金魚大祭(カーニバル)。
 まるで乱れ咲く華火の如くに、金魚たちの饗宴、あるいは狂宴。
 その騒ぎに、異界そのものが揺らぎ、揺さぶられ、彩に満ちあふれ、そして……
 春の神殿。
 草木が芽吹き、鳥が囀り、花が咲く。
 花の上にちょこんと座るお姫さま。
「あなたがお戻りになるのをお待ちしていました」
 とそこには、一頭の、穏やかな目をした熊。
「わたしは、あなたから山の生き物たちを託されるのが、とても嬉しかったのですよ?」
 熊の目に、温かい春の泉のように涙が溢れる。
「私は、この山で私の役目を果たそう」
「そうすると良い。これから夏を迎え、生を謳歌した者達が冬になって身を休める時、皆、あんたの温もりを感じながら眠りに着くことだろう」

 山の池にいる。
「なんだか、子供の読み物みたいな成り行きだったな」
 ぽちょんと水の跳ねる音。蛙が一匹、池に身を投じた。
「ありがとう」
 と言う言葉が聞こえたような気がしたけど、気のせいだったかも知れない。

(。・_・)ノ

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