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RSSフィード [173] 即興三語小説 ―新しいチャレンジを―
   
日時: 2014/05/06 22:35
名前: RYO ID:RGaEkciI

 美文というか、文縛りを試験的に実施中です。
「『文章』自体のテーマに沿って、さりげなく映えるような文を作中に入れ込む」
と、とりあえず定義してみます。短文でもかまいません。
文章とした辺りも肝かもしれません。
あえて長文でチャレンジしてみてもいいでしょう。
個人的に、短文を続けて、そのあとにあえて長い文を入れ込んでみたりとか。
作品全体で考えてみてもらえればと思います。
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●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。

▲お題:「司書」「ユッグドラシル」「不屈」
▲文章テーマ(任意):色彩
例文「不意に飛び込んで来た女の得体の知れぬ馴々しい色彩が、とにかく黒い花でも見るように不安な魅力を感じた」(横光利一 無礼な街)【比喩表現辞典 中村明著】
▲縛り:なし
▲任意お題:なし
▲投稿締切:5/11(火)23:59まで 
▲文字数制限:6000字以内程度
▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週日曜日の21時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

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○過去にあった縛り
・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など)
・舞台(季節、月面都市など)
・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど)
・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど)
・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど)
・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など)
・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など)

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ユッグドラシル ( No.1 )
   
日時: 2014/05/11 22:19
名前: RYO ID:A.2D.9JA

 ここはユッグドラシル、書庫だ。
 見上げると天井すら見えない遥か彼方から、柔らかな白い光が降り注ぐ。円柱の内壁面にずらりと書籍が並び、光の彼方に続いている。見下ろしても、それは同じことで、不意にどちらが上なのか、下なのか分からなくなる。一体何冊あるのかも計り知れない本たちの背表紙に上下がないなら、この空間に上下の意味はないだろう。いや、上下と勝手に思っているだけで、本当のところは右左というだけなのかもしれない。
 とはいえ、貸し出しの指示があれば瞬時にその本のところまで私は行くことができた。それは私の意志ではなく、勝手にその本のところに行っているだけでしかない。この仕事について、しばらく、勝手に本が自分の手元に瞬時に来ていたような錯覚を覚えていた。が、よくよく考えて見たら、もし勝手に本が手元にくるのなら、この書籍がずらりと並ぶ光景に意味はないだろう。もしかしたら、その意味に気がついた瞬間にこの書籍の映像ができたのかもしれない。自分が瞬時に書籍にところにいくのか、書籍が自分のところに来てくれるのか。さして意味はない。なんたって、このユッグトラシルにもう何年も貸し出しの指示はないだから。
 気がつくと私はゆっくりとぐるぐるとこの書庫の中を登っていた。一冊一冊のんびり確認していた。それはもう何十年も昔からのようにも思えたし、つい今思い立って始めたようにも思えた。無限の時間というのは、時間の意味さえ無くしてしまうのだろう。もっともいくら時間が無限にあったとしても、この書籍をすべて確認し終えるには不屈の精神でも必要だろう。どんなに優秀な司書であろうと、文字通り不屈の。
 ゆっくりと昇っていく最中に、気がつく。書籍の背表紙がさまざまな色彩を持っていることに。白い光に反射してルビーのように輝くものもあれば、ゴールドの題字が鈍く光を吸い込んでいたり、深い青は深海を思わせてくれた。見下ろすと、赤も青も緑も、多様な色彩がそこかしらに輝いて目をくらませる。自分にしか見ることができない世界だった。見上げてみても同じ。どこまでも続くことも同じ。天井も底もない。世界のすべてを記録して、広がり続けるユッグドラシル。その司書が私だ。司書は私だけかもしれないし、ほかにいるかもしれない。とりあえず登り続けてみることとしよう。広がり続けるこのユッグドラシルの終わりはこないだろうが、いつか私と同じ司書に出会うこともあるかもしれないし、呼ばれて瞬時に飛ぶこともあるかもしれない。
 ここはユッグドラシル、書庫だ。

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多少SFチックな感じで読んでもらえると幸いです。
50分くらいです。
色彩的なものを意識してみました。

メンテ

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