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RSSフィード [152] 即興三語小説 ―今年も残り二週間たらず―
   
日時: 2013/12/15 22:34
名前: RYO ID:9j1Jr89Q

今年もいろいろありました。
お題にクリスマスがないあたりは、来週かな?
12月が犯罪が増える月らしいです。本当かどうかは知りませんが。
そういえば、忘年会って仕事よね。残業手当も出ないどころか、実費のある。

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●基本ルール
以下のお題や縛りに沿って小説を書いてください。なお、「任意」とついているお題等については、余力があれば挑戦してみていただければ。きっちり全部使った勇者には、尊敬の視線が注がれます。たぶん。

▲お題:「容疑者」「不可解」「かけら」
▲縛り:なし
▲任意お題:なし
▲投稿締切:12/23(月)23:59まで 
▲文字数制限:6000字以内程度
▲執筆目標時間:60分以内を目安(プロットを立てたり構想を練ったりする時間は含みません)

 しかし、多少の逸脱はご愛嬌。とくに罰ゲーム等はありませんので、制限オーバーした場合は、その旨を作品の末尾にでも添え書きしていただければ充分です。

●その他の注意事項
・楽しく書きましょう。楽しく読みましょう。(最重要)
・お題はそのままの形で本文中に使用してください。
・感想書きは義務ではありませんが、参加された方は、遅くなってもいいので、できるだけお願いしますね。参加されない方の感想も、もちろん大歓迎です。
・性的描写やシモネタ、猟奇描写などの禁止事項は特にありませんが、極端な場合は冒頭かタイトルの脇に「R18」などと添え書きしていただければ幸いです。
・飛び入り大歓迎です! 一回参加したら毎週参加しないと……なんていうことはありませんので、どなた様でもぜひお気軽にご参加くださいませ。

●ミーティング
 毎週日曜日の21時ごろより、チャットルームの片隅をお借りして、次週のお題等を決めるミーティングを行っています。ご質問、ルール等についてのご要望もそちらで承ります。
 ミーティングに参加したからといって、絶対に投稿しないといけないわけではありません。逆に、ミーティングに参加しなかったら投稿できないというわけでもありません。しかし、お題を提案する人は多いほうが楽しいですから、ぜひお気軽にご参加くださいませ。

●旧・即興三語小説会場跡地
 http://novelspace.bbs.fc2.com/
 TCが閉鎖されていた間、ラトリーさまが用意してくださった掲示板をお借りして開催されていました。

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○過去にあった縛り
・登場人物(三十代女性、子ども、消防士、一方の性別のみ、動物、同性愛者など)
・舞台(季節、月面都市など)
・ジャンル(SF、ファンタジー、ホラーなど)
・状況・場面(キスシーンを入れる、空中のシーンを入れる、バッドエンドにするなど)
・小道具(同じ小道具を三回使用、火の粉を演出に使う、料理のレシピを盛り込むなど)
・文章表現・技法(オノマトペを複数回使用、色彩表現を複数回描写、過去形禁止、セリフ禁止、冒頭や末尾の文を指定、ミスリードを誘う、句読点・括弧以外の記号使用禁止など)
・その他(文芸作品などの引用をする、自分が過去に書いた作品の続編など)

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メンテ

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Re: 即興三語小説 ―今年も残り二週間たらず― ( No.1 )
   
日時: 2013/12/23 21:40
名前: マルメガネ ID:Z8cIWw5k

 遠雷が轟き渡り、鉛色に澱んだ空から冷たいみぞれ混じりの雨が降り出した。
「おお。雪になりそうだ」
結露した店の窓の外を見た喫茶店のマスターが言う。
窓から見える葉が落ちて寒々とした木々が寒風に揺れ、降りしきる冷たい雨に打たれている。
 マスターご自慢の長くて広い黒光りするカウンター席には、ホストクラブにいそうな若い美男が顔をしかめて手袋をした左手を押さえて座っている。
「ナギ。古傷が痛むのかい?」
 隻眼で美形のタツキが聞いた。
「ああ、痛むし疼くよ」
 タツキに、ナギ、と呼ばれたその若い男が答えた。
 店内には、ナギ以外に客はいない。
 そのうち、店の入り口のチャイムが鳴り、美貌のマダムが入ってきた。
「外は寒いですね。とうとう雪になりましたわ」
 そう言ってカウンター席に座る彼女は、いつもダージリンティーを注文する。
 彼女が来ると決まって情報収集の依頼がある。
「そういえば、不可解な連続放火事件ですが、進展ありましたか?」
「いえ、そのかけらもありませんね。容疑者すらつかめません」
 マスターが答えた。
 不可解な連続放火事件とは、色町近辺で三十分おきに発生した火災をさす。
 当初は老朽化した電気設備から漏電し火災に至ったものと推測されたが、あまりにも不自然な点が多く、放火の疑いがもたれている。
「そうですか。そんな話は特にないということですね」
「色町の界隈でも、これというものはないなぁ」
 ナギがしかめ面のまま答える。
「手詰まりですねぇ。犯人は何を思っているのでしょう」
「そこですね。犯行の声明もなにもないところからして、単なる愉快犯としか思えません」
「なるほど」
 会話が弾む間、冷たいみぞれ混じりの雨は雪になり、積もって外が明るく見える。
「引き続き、情報を集めてください」
 彼女はそう言って店を後にした。
「今回の事件については、不可解すぎます」
「でも、どこか見落としているかもしれないよ。おれも店に戻って聞こえてくる話に地獄耳を立ててみるかな」
 ナギが言った。
「今日はこれでお開きだ」
 タツキが言って、その話は終わった。
 降り積もった雪が真っ白で、そのまま何もかも包んでほしい、と願うのは誰の胸にもあったのだった。

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