L.H.O.O.Q.


       1

 去年の今ごろ、きれいな女の人と桜を見にでかけた。
 ぼくらはその場では当然に、あの梶井についてはひとことも話さなかった。けれどもぼくは、樹木の根方のほうばかりに視線を奪われていたし、かのじょのほうでも、どうやらぼくと同じことを考え、また行動してしまっているように思われた。穢い他人どもが青と白の縞が折り目でうねるビニールシートの上で酒を飲んでいるその側では、奇妙に肉体的な桜の根が、強靭に盛り上がっているのだった。
 ぼくらが根元ばかり見て歩いていたのには理由があり、それはあたりに溢れる人々の痴呆的な幸福を無闇に凝視してしまわないための実際的な目的のために是非とも必要なことであったが、同時にそれだけのためと言い切れる種類のものでもなかった。それというのも、ふいに酒宴を楽しむ他人どもの、不用意で真赤な、怖ろしく醜い視線にカチ合うようなことも、また間々あったからだ。ぼくらはぼくら二人だけの世界にいることを錯覚し、あるいは消滅したもう一つの肉の芽のような存在をくわえただけで歩いているのだと信じ込みたかったのかもしれない。
 ぼくらは伏し目勝ちに歩き続け、こころを決めずには桜の花を見上げる気持ちにはなれなかった。したがってぼくは、しぜん踏みしだかれて土色に滲んだ、穢れた花弁を見つめる進み行きともなった。ぼくはそれら儚い花弁を間違いなくきれいだと感じたし、またその気持ちをなんとかしてかのじょに伝えたいと希望した。けれどもぼくの内部には、かのじょにその言葉を言い出すためのきっかけが見つからなかったし、語りだす際に必要で最適な、当の言葉自身をも持たなかった。そうやって逡巡していると、ふいに勇気などという古めかしく忘れかけていた言葉が、一瞬間のうちぼくの頭を過ぎったが、結局、ぼくは自分自身に対して卑屈に演技して無理矢理に吹き出し、それに気づいたかのじょの何気ない視線を受け止めて恥じ入り、口を開くことはできなかった。
 万が一にもかのじょが自分自身を踏みしだかれた花弁と重ねて、あの出来事に思い至るとすれば、それはかのじょの責任ではなく、ぼくの責任なのだ。おそらくかのじょにとってのぼくの言葉は、一段と印象の強いもので踏み躙られたと変わるのではないか? ぼくはそれを怖れたのだ。
 ぼくはまた、こういった何気ない言葉にいちいち丁寧に躓いて、戸惑いを覚えて虚空を手繰り寄せることこそが、かのじょに対しての、またぼくら二人の関係性というものに対しての、重大な罪なのだと意識されたのだった。
 ぼくはかのじょに日常の会話をせがんだ。つま先を見つめながら歩くかのじょは、こころなしか、花弁を踏むことを避けているように思われた。ぼくはそれに気づいて花弁を踏み躙って歩きながら、かのじょの話を聞いた。かのじょの言葉は、かのじょの生活についての細々としたことであって、またそこで拾ったとても小さな感動のことなどについてだった。かのじょの夫のことや、またあの出来事については、慎重に言葉を選んで、近づかないようにしているらしかった。
 ぼくはかのじょの生活についての入り組んだ細部に耳を傾けながらも、しぜん自身の意識がある文章に流れ出してしまい、せき止め得ないそれを、とどめておくことができないのを感じた。
 ――サドは作品を結晶させない。数多くの彼の著作は理解の道具なのだ。ルネは「レヴォリューション」という言葉は〔革命ではなく〕天文学者たちの意味〔公転〕に解さなければならないことを確認していた。シャールにとって人間は、固定した天体ではない。人間は動き、自分自身と等しいものではないのだ。という、西永良成の言葉だった。
 ぼくらはこの瞬間にも、それまでのぼくら自身ではいられないのだ。少しずつのほとんど無意味な移動を繰り返し継続し、ぼくらはぼくら自身からひらすらに遠ざかり続ける……





  

       2

 繁華街で電車をおり、かのじょと食事をともにした。かのじょが時間を気にするようすだったからだ。ぼくは身内から突然訳のわからない感情が溢れ出し、殴りつけるような気持ちでかのじょを食事に誘った。かのじょは力なく微笑んで頷いた。
 海鮮居酒屋は、値の張らない旨い魚を出すということで、このあたりでは繁盛している店だった。けれども商いがはじまったばかりということもあってか、いつも馴染みの客が大勢押し寄せ大盛況な店内は、しんと閑散としていた。卓上には、あん肝、生牡蠣、タラの白子、アジの刺身などが並んだ。殻つきの生牡蠣の薬味、紅葉おろしと青ねぎが、酔いで滲んだ眼に鮮やかに映った。けれどもどれも季節を過ぎたものばかりなのだった。
 笑いの種子が、ここにあると思われた。芽を出し花を咲かせる頃には、ぼくらはもう年寄りになっているはずだった。せっかく咲いた花を、愛でる心は既に枯れているだろうと思われた。笑いをこらえて、神妙な顔を無理に拵えて生きていくぼくらは、物語の脇役だった。吹きだしてまう権利などぼくらにはなかった。
 かのじょは食事を終えると、内側から突き崩されるれるように、疲れた表情をみせて眠り込んでしまった。
 青白い頬や長い睫の儚さが、かのじょの全てを表しているようだった。ぼくはそれをいとしく感じると同時に、暴力的に破壊してしまいたい衝動に駆られた。
 あの出来事に、また、再度、知らず知らず引き寄せられていった。三ヶ月前のあの日、かのじょはこういったのだった。
 ――子どもができたみたいなんです。そして、私は夫とはそういった行為は何年もしていませんので、間違いなくあなたの子どもです。こういったことの責任は私にあるのですが――しかし、どうしていいものか分かりません。わたしひとりで解決して良い問題でもないとおもいました。くよくよ悩んで、結局はあなたにお話したほうが良いと思いました。私はどうやらガタガタになっているようです。夫の話をあなたにするのは反則行為のようですが、ごめんなさい。私は本心でいうと、あの人と生きていくことはもうけっして出来ません。そう思います。思っていました。あなたと一緒にこの子どもを育てていきたいとも思ってみました。しかし、――しかし、あなたはまだお若い方ですし、将来のことも、生活のこともあります。とにかく一度しっかりお話しなければならないと思いました。
 ぼくはかのじょを揺り起こした。驚いて眼を開いたかのじょは、「あなた?」と問いかけて、ぼくを見つめた。ぼくはその問いかけの向かう先が、かのじょの夫なのか、ぼく自身なのか判断がつかないことにいらだった。
 ぼくらはかのじょの最寄の駅まで電車に乗って行き、プラットフォームで別れた。かのじょは夢の中の続きのような声で、「また連絡します」と言った。けれども、それから連絡は、もうなかった。







       3

 今日、絵葉書が届いた。満開のソメイヨシノがゆるい風に花弁を散らしている絵葉書だった。かのじょと連絡が取れなくなって、ちょうど一年がたっていた。繊細な文字で、これだけが記してあった。急いで消印を調べると、昨日、十四日、京都府京田辺市となっていた。



     「15 / Apr / 2010
      誕生日おめでとう。
      風の強い日、古い街への旅先にて
      さくら、もう終わりましたね。

                L.H.O.O.Q.より」




 L.H.O.O.Q. というのは、たしか ” Elle a chaud au cul ” の単なる駄洒落だった。フランス語で「かのじょはお尻が熱い」。ようするに、欲情しているとかそのような意味をあらわす。
 エルアシェオオキュ
 欲情とは遠く離れた場所で、 L.H.O.O.Q. に甚だしい欲情を掻き立てられて、ぼくはその絵葉書を幾度も裏返しては、また裏返しつづけた。
 ぼくはかのじょの些細な意地悪とぼく自身の厭な臭いのする欲情が、堪らなく憎らしかった。
 そして、ぼくはパソコンの前に背をしっかり伸ばして坐り、この文章を書き始める。



<了>
うちだけい
http://xxxxxaxxxxx.zouri.jp/
2012年05月27日(日) 00時17分24秒 公開
■この作品の著作権はうちだけいさんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
ソメイヨシノって、交配できないらしいすね。接木?かなんかで増やすらしい。とか。とか。

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No.12  うちだけい  評価:--点  ■2012-06-02 21:38  ID:oE2tK3DWyuo
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Phys様

ご感想どうもありがとうございました。
感謝しています。

>ぢみへんさんと言葉は重複してしまいますが、とにかくラストの切れ味が素晴
らしかったです。私でも、凄さが分かりました。もう少し長めのお話だったら
満点をつけていたと思います。

まじすか!
嬉しいです。

つか、ぼく満点一回も貰ったことないような。。気がする。(あ、ゴマメ的に貰ったのはあった。今思い出した。)
たぶん、それがぼくの『限』界みたいなのを、きっちりそれこそ『限』ってるんですよね。本気で書いてるつもりだけど、やっぱヌルイ。もっとがんばらないと!っておもったっす。
もし、また読んでくださる機会があったら、おーーーってなるの書きます。がんばる。まじで。がんばる。ほんとに。
とにかく、やる気でたっす。
いつもあったかい感想本当にありがとうございます。
ほっこりするっす。
No.11  Phys  評価:40点  ■2012-06-02 20:15  ID:23ii74h.ekI
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拝読しました。

ぢみへんさんと言葉は重複してしまいますが、とにかくラストの切れ味が素晴
らしかったです。私でも、凄さが分かりました。もう少し長めのお話だったら
満点をつけていたと思います。

>ぼくはかのじょを揺り起こした。驚いて眼を開いたかのじょは、「あなた?」と問いかけて、ぼくを見つめた

この一節が何度読み返しても好きです。激しく心を揺さぶられました。とても
短い小説なのに、どうして物語にこれほど広がりを感じるんだろう……? と
不思議に思いました。

それから、
>笑いの種子が、ここにあると思われた
>内側から突き崩されるれるように、疲れた表情をみせて
この表現がいいなあ、と思いました。

>身内から突然訳のわからない感情が溢れ出し、殴りつけるような気持ちでかのじょを食事に誘った
こんな風に誘われたら誰でも付いていっちゃいます。笑

また、読ませてください。
No.10  うちだけい  評価:--点  ■2012-05-30 00:51  ID:oE2tK3DWyuo
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星野田様

ご感想どうもありがとうございました。
感謝しています。

ほんとに書いてくださったんすね! こころの底から感謝感謝す。
むちゃくちゃ脳みそに汗かいていろいろ考えることができました。

返信クールに決める!とかっていってたけど。。。
星野田さんの文章がおっそろしく難解すぎて、アワ喰ったす。(Aです、ということは反Aでもあるわけですけれども、本当はAだというのは変らなくて、けども裏を返すとつまりは反Aなわけで……!)この煮え切らなさ!w
たぶん20回は読んだす。
星野田さん、頭良い人だから先回りしすぎっすよ!

つまり、一人称で書かれた『ぼく』と、この文章を書いた『ぼく(内田)』の境界が曖昧だ!とかってことが最も引っかかってるポイントっぽい。んですかね。
作者の地、みたいなのがチョイチョイ顔出してて(しかもその地に魅力がない!)、鼻白むというか、なんかそんな感じを与えてしまったっぽい。ほんとに唸った。たしかにそうなんですよねw

けども、星野田さんもおっしゃるように、ぼくもご指摘いただいた点をどんな風に改善したらいいか見当もつかないっす。よく言われることですけども、ぼくが書いた文章ってのを、ぼく自身からいくら遠ざけようと試みたとしても(ハイ・ファンタジーをもしぼくが書いたとしても!す)それが自伝的要素を含むことは不可避なわけで(ちなみに人妻と付き合ったこととかありませんので、物語の構成単位自体は創作ですw)。。。
たとえば、女性を主人公とした三人称、とかにしたらいいんすかね。
ちょっとキッチリ整理して考えてみます。返信遅くなってしまったの、この点、ずっと考えてたからっす。すみません。

あと最後に、ですけど。物語ってものは、どうしても線状なものなわけで、ギミックであったり(読み『にくさ』)であったりは、絶対に必要不可欠だと思うす。フォルマリズムを引き合いに出すまでもなく、単純に絶対に必要だし、それがないもの、は小説にするのすら大変なような。エッセイ?とかになりそう。普通に。
そういう話がまたできたらいいなーとかっておもいます。他者の視点、だったり、そういう話、機会があったらまたお話してください。

とにかく、本当にどうもありがとうございました!
No.9  星野田  評価:30点  ■2012-05-28 23:25  ID:Sz8RAg5pTfM
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こんにちは。
たぶん、作者さんの作品を読むのも感想を書くのも始めて……ですよね。たぶんきっと!

 ほかの方もおっしゃっていますが、面白い文章でした。読んでる端々の言葉や文章、あるいは物語にふとぶつかって、そこに触発されていろいろ考えてしまったり、思い出したりと、良い意味で物語の外に思考が行くというか。さらっと読み流せない作品でありました。
 好きだったのは、かのじょの透明感というか、いるようないないような、妖精のみたいな存在感でした。かのじょという存在が、独特の世界観を作っているように感じました。

 一方、あまり文章的なギミックは好きではないので、そこに読みにくさを感じました。ギミックというか、正確に言えば、「書いている人」の存在が見え隠れする書き方とか叙述トリックみたいなものが苦手というか、物語に入りきれない感じがしてしまいます。個人的には、誰かがネットの世界に落とした物語を好き勝手に眺めたい。だからこそこう読まなきゃいけないのかなとか、こう読ませたいのかなという意図を感じると、居心地が悪いというか。まあそれはかってな被害妄想なのでしょうが(笑)。

 この作品が「ぼくの残した文書」という形式だからこそ、書き手の存在感があるのが正しいのかもなーとも思うのですが、それならばもっと「この一人称は、作者が描いた文章ではなく、ぼくという人がかいた一人称だよ」というのを表現して欲しいのかな、とか。どうやって?っていわれると、言葉にできないのですが!
 読んでいて、読みなおして、この作品は一人称でなくとも書けるのではないかなと思わなくもないところが余計にそう思った…のかなと。

 物語として、あるいは思い出を残したドキュメントとしては、全体が結晶化していないというか……「サドは作品を結晶させない」が原典でどんな意味あいで使われているかは知りません。ただ、結晶の中の透き通った部分も、混じりこんだ泡や虫やゴミもふくめて、結晶の中を覗き込んだ時のような感じを受けなかった。そのせいで、この作品が語り手の思い出なのか、それとも作者の作り物なのかが曖昧な感じで受け取ってしまった、といった印象というか。この作品の、どこまでがぼく思い出した宝石で、どこからが作者による注釈なのだろう、みたいな(?)。たとえば作中になにかからの引用があったとして、それが語り手による引用なのか、それとも作者による引用なのかみたいなのを嗅ぎ分けた時、後者の方の臭いのほうが強くするような?

 とか何とか言いましたが、雰囲気が素敵な作品だったと思います。この文章の最初の方にも言いましたが、かのじょという登場人物、あるいはその存在が創り上げる物語の世界はなんとも言えない独特の空気があって、羨ましいです。
 無駄に長い文章になってしまいましたし、偉そうなことも言ってますが・・・「分かってねえなこいつ!」と
苦笑いしながら読んでいただければ! お目汚し致しました!
No.8  うちだけい  評価:--点  ■2012-05-28 21:59  ID:oE2tK3DWyuo
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吉岡左右字様

ご感想どうもありがとうございました。
感謝しています。
はじめまして、ですよね?
実はお名前で検索してしまいましたw
ホラー(も)書かれる方なんですかね?

最大級の褒め言葉!沢山頂いて俄然やる気でました。
一応、ワンクール終わったぜえーって思ってたけど、ちゃんと書いて、また出したくなりました。お時間があったらまたチラ見してくださいませ。
そもそも、おそらくは読んで下さってる奇特な方wもいらっしゃるだろう、って感じで投稿させてもらってるんですけども、やっぱりレスポンス基本少ないんです。
で、「また内田気が狂って馬鹿みたいな返信してねーかな」つって感想欄だけ皆さん読まれてるんじゃないかと勘ぐってましたw
でも、読んで下さってる方もいる。やっぱり。それが嬉しかったす。

ぼくが書いたこの文章で吉岡さんの内面に何かをすこしでも喚起することが本当にできたのだとすると、それこそ『本当に本当』に嬉しいす。

あと!女性。ですです。女性。
うーうー唸るしかないような、ものすごい女性、結構しばしば出会います。
なんであんなにいっぱいいるんだろう。。
ほんとおもしろいっすよね。

とにかく、この度はどうもありがとうございました!
No.7  吉岡左右字  評価:40点  ■2012-05-28 12:53  ID:DVALcAb8JC.
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硬質な文体で慎重に読み進めなければならない作品は得意ではない。なので、文豪の名作のほとんど読まないのだが、なぜか、内田作品には読まなきゃいられないような引き込みがある。今回、久しぶりに読んでみて、以前よりも内面的な構造に引き込まれたのだが、たぶん、読む側の精神状態と無関係ではないのかもしれない。というか、良質な文芸作品というのは読み手の精神を映し出すから、そのときの状態で色が変わって見えるに違いない。
不倫-告白-堕胎-別れ-葉書
の一連の流れの中で、男が彼女を愛していたのか? 愛していないのか? そんなことは勝手に想像してくれなのか、とにかく、衝動や抑制や怒りうずまく
水に浮かぶガソリンのような感情は感じられましたし、対称的な彼女の静謐がみごとでした。女にはかなわんのですね。
No.6  うちだけい  評価:--点  ■2012-05-28 03:18  ID:oE2tK3DWyuo
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昼野様

ご感想どうもありがとうございました。
感謝しています。

なんか今の、今。チャットにいるってのが面映いのですが。

>ここ好きだなーって思う文章がいっぱいあって読んで良かったなと思います。
なんかうちださんの文章には質量?が感じられるところがあっていいなと思います。

まっじですごくうれしいす。
読みやすくはないっすよね? ある程度は意識してたんですけど。
さっき読み直してみたんです。やっぱりかなりうざかったっすわー。正直しんどかったw

>青山さんへの返信でもおっしゃられてますが、後期の大江を彷彿とさせるところがけっこうありますね。

ですよねw
すごい劣化版。って感じで読めば読むほど、恥ずかしくなるす。

>語彙とか、植物の描写とか、サドは作品を結晶化させないという引用とか。作家を志望してる方としては好きな作家蹴散らすような勢いであってほしいかなと個人的には思います。

これも、ほんとそうですよね。
実は、蜂蜜さんにもいつも注意されてたことなんです。。
好きな作家に踏みつけられて、うんうん唸ってる『インポテ』なぼく!すね。

>初読ではよくわからないところがありましたが、繰り返し読むごとに氷解して味が出る感じでした。
自分からは以上です。

おー一回だけじゃなく!っすか。おどろいた。
この文章、枕の横において寝たいっすわ。良い夢見れそうですやん。
『繰り返し読むごとに氷解して味が出る感じでした』まじすか!
『繰り返し読むごとに氷解して味が出る感じでした』死ぬw

とにかく、ほんとうにありがとうございました。
No.5  昼野  評価:40点  ■2012-05-28 02:58  ID:FJpJfPCO70s
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読ませていただきました。

ここ好きだなーって思う文章がいっぱいあって読んで良かったなと思います。
なんかうちださんの文章には質量?が感じられるところがあっていいなと思います。
青山さんへの返信でもおっしゃられてますが、後期の大江を彷彿とさせるところがけっこうありますね。語彙とか、植物の描写とか、サドは作品を結晶化させないという引用とか。作家を志望してる方としては好きな作家蹴散らすような勢いであってほしいかなと個人的には思います。
初読ではよくわからないところがありましたが、繰り返し読むごとに氷解して味が出る感じでした。
自分からは以上です。
No.4  うちだけい  評価:--点  ■2012-05-28 02:47  ID:oE2tK3DWyuo
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青山カヲル様

ご感想どうもありがとうございました。
感謝しています。

ですよねw
かるーくメタですよね。ほんっとダメだ。もうしわけなくなったす。
言い訳すると枠物語結構ずっと書いてるんです。
二週間?くらい。メタメタでグフグフ一人で笑ってるんですけどもw
(あ、もちろん、これはどこにも晒せないすw)

あと、グフグフわらったの。
誤字。。。
すげーひどいところで、力の抜ける誤字っすね。。。
はずかしいから、そのまま晒しますw

デュシャンのL.H.O.O.Q.って、髭ついてるじゃないすか。
ぼく、2センチのホンモノ見たことあります。爆笑したw
んで、もとい。
『髭のないモナリザ』?とかって、モロに意味不明に逆転させてるやつあるでしょう? 
そもそもモナリザじゃないし、とかいうの。
あと、『お尻』つって、やんわりかいてるけど、そもそも肛門て意味のすげー汚い俗語な訳で、あと髭! つまり、たぶん男色すよねw
男色とすげーおしとやかな人妻!とかって、バカみたいに引っ掛けて書くのぼくはものすごく好きなんですw

『私はどうやらガタガタになっているようです。』
は大江の引用すw
(『取り替え子』死んだ子ども産んであげる!ってやつっすw)
この駄文にカワバタ入れたらむちゃくちゃオモシロそう。
ぜんぜん考えてなかったですわ。
例の、100日以内に幼児動かす。ってのやってみようかな。。

>主人公がどのように考え、行動し、周りに干渉を与えた結果、それがフィード
バックして、どのような変化が主人公に訪れたのか、そこまで描くといい感じ
になるのではないでしょうか。

アップできるかどうかわからないですけど、これやってみますわ。
むずそうだけど。
もし迷惑じゃなかったら、グリグリなやつ。グリグリな部分だけメールさせてくださいw

すごくいろいろ考えられました。
ほんとにありがとうございます!
No.3  うちだけい  評価:--点  ■2012-05-28 01:56  ID:oE2tK3DWyuo
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ぢみへん様

ご感想どうもありがとうございました。
感謝しています。

>最初の自問自答のような独白の部分は正直、読むのが難しかったです。

ですよねですよね。読み直したら、自分で書いていながらすごくめんどくせー感じでびっくりしました。ほんとに。さっき読み進めるのすらまじでつらかったすw

>ですが、ラストの切れ味が何とも言えない味があって好きです。
短く、良くできた短編映画、フランス映画を見たような気分がしました。

まじですか。ちょっとやる気でました。
たぶん、基本がめちゃくちゃだからなんとなく、前衛!になってるっぽいけどw
とにかく、もっと頑張ろうと思ったす。
ほんとうにありがとうございました。
No.2  青山カヲル  評価:30点  ■2012-05-28 01:14  ID:7o6OMGvVWos
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拝読させていただきました。

前回は、まったくの新作であったのに、旧作の復活というのが
どうも残念でしたが、つまりは、これを叩き台にして……?

>ぼくらはこの瞬間にも、それまでのぼくら自身ではいられないのだ。
少しずつのほとんど無意味な移動を繰り返し継続し、ぼくらはぼくら
自身からひらすらに遠ざかり続ける……

この1の最後の文章が、加筆されている感じですが、決め台詞
みたいなところなので、ここでの誤字は、痛いのでは?
ま、んなこといってもぼくも誤字だらけですがw

L.H.O.O.Q.は、デュシャンのれいのやつですよね。
身持ちの悪い女、言葉は悪いけれども、いうなれば売女みたいな感じですが、
前半のものすごく古風な感じの? ぼくは、そう読んでしまったのですが、
とにかく大人しい感じの女性であったのに、自らをL.H.O.O.Q.と称するよう
な、悪戯心のあるような女の人には思えなかった、というのは感じました。

まあ、葉書を寄こしてくるという時点で、まだ脈はあると思いますが。
女性がいやだと思ったなら、徹底的に排除されますからね。

しかしですね、なんというか、三カ月前に彼女が相談してきたのに、
一顧だにせず堕胎を容認したということになって、それをぐじぐじと
悔やんでいるわけですよね。人間は、後悔ばかりするのが常の生き物ですが。

>――子どもができたみたいなんです。そして、私は夫とはそういった行為は何年もしていませんので、
間違いなくあなたの子どもです。こういったことの責任は私にあるのですが
――しかし、どうしていいものか分かりません。わたしひとりで解決して
良い問題でもないとおもいました。くよくよ悩んで、結局はあなたに
お話したほうが良いと思いました。私はどうやらガタガタになっているようで
す。夫の話をあなたにするのは反則行為のようですが、ごめんなさい。
私は本心でいうと、あの人と生きていくことはもうけっして出来ません。
そう思います。思っていました。あなたと一緒にこの子どもを育てていきたい
とも思ってみました。しかし、――しかし、あなたはまだお若い方ですし、
将来のことも、生活のこともあります。とにかく一度しっかりお話しなければ
ならないと思いました。

引用が長くなりましたが、この台詞の部分は、相変わらずうまいですね。
すごくリアルな感じです。殊に、ぼくは、
「私はどうやらガタガタになっているようです。」
ここが、好きでしたw
いや、しかし、笑い事では済まされない内容ですよね。
ガタガタになっているとまで彼女は言っているのに、彼は、それに対して、
何にも返さなかったのでしょうか。
カワバタさんならば、身投げでもさせてますかね?

>そして、ぼくはパソコンの前に背をしっかり伸ばして坐り、この文章を書き始める。

で。
問題のこれなんですがw
これって、ゆるやかなメタですやん?

いや、それは実はどうでもいいんであって、彼女みたいに、ちょっと
意地悪しただけですが
ほんとうの問題は、彼は、それでどう変わったのかということなのだと思いますが。
で。この文章。

>ぼくらはこの瞬間にも、それまでのぼくら自身ではいられないのだ。少しずつのほとんど無意味な移動を繰り返し継続し、ぼくらはぼくら自身からひらすらに遠ざかり続ける……

これが、彼の解答であるとするならば、詭弁であると、実に無責任であると、
「真面目が服を着て歩いている」ようなぼくからしたら、そう思えるのでした。

ま、それは、勝手にぼくがそうと繋げてしまっただけであって、
まったくの見当違いならばお許しいただくとして、
とにかく、ストーリーなど要らないとは思うのですが、一連の流れのなかで
主人公がどのように考え、行動し、周りに干渉を与えた結果、それがフィード
バックして、どのような変化が主人公に訪れたのか、そこまで描くといい感じ
になるのではないでしょうか。むろん、まったく変わらないというのも変化にはちがいないですけれど。


No.1  ぢみへん  評価:40点  ■2012-05-27 23:15  ID:lwDsoEvkisA
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最初の自問自答のような独白の部分は正直、読むのが難しかったです。
ですが、ラストの切れ味が何とも言えない味があって好きです。
短く、良くできた短編映画、フランス映画を見たような気分がしました。
総レス数 12  合計 220

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