| 女のソレを、なめんじゃねえぞ |
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「絶対に負けんじゃねえぞ」 紗香の、ちょっと乱暴なその言葉を頭の中でくりかえしながら、私はチャイムをならした。トン、トン、トンと、とくべつ慌てている様子もない足音が、扉の向こうから聞こえてくる。思わず、バックを握りしめる手に力が入る。 「おかえり」 圭一の声には、明らかに不満がこめられていた。ねずみ色のジャージ姿は、私が朝に出ていったまんまだ。早く入りなよ、と言う彼の声にひきずられながら、靴を脱いで部屋へとあがる。 「おそくなってごめんね、仕事が長引いちゃって」 まずは普段どおり装え。急によそよそしくなったりいきなりヒートアップしてしまうのは、紗香いわく、未成熟な女の証、なんだとか。 「ごはん、すぐに作るから」 「ねえ、これ」 スーツから部屋着に着替えてリビングに戻ると、机の上にダンボールがおかれているのに気づいた。圭一は腕を組みながら、んっ、とアゴでそれを指す。 「また君のお母さんからだよ」 ダンボールの中は、あいかわらずお米やお菓子や缶詰で埋め尽くされていた。母親がよこすこうした支援物資は、三ヶ月に一度、社会人になった今でも欠かすことなく送られてくる。圭一は中身をたしかめることもなく椅子に座り、なにやら分厚い本を読みはじめる。少しできたスペースを埋めるために、必ずと言っていいほど柿の種をつめる母親の癖を、もう学生の時みたいには褒めてくれない。 「お母さんに、お礼の電話いれなきゃ」 「なあいっそのこと、仕送りはもう断ったらどうだ」 でも、助かってるのもたしかだし。私が携帯に手をのばすと、圭一は大きなため息を吐いて再び本に目をやった。電話は……またあとででいいか。一度ひらいた携帯を、バックに戻す。今は、彼のご飯を作るのが先のようだ。 圭一はよほどお腹がすいていたのか、母親が送ってくれた缶詰を二つも空けた。結局は、私だけでなく彼もまた、「自立の妨げとなる行為」とやらにまだ甘えているのだ。だけど、私はそれを指摘しない。毎日本ばかり読んでいる彼に、口で勝てないことなど分かっている。それに、紗香が大事だと言いはるタイミングとやらは、今ではない気がする。 「今日ね、妹から電話があったの」 腹がふくれたせいか、ソファで眠たそうに本を読む圭一の隣に、私は座った。 「新しい仕事が決まったんだって」 「へえ、それはそれは」 本を閉じてにたりと笑う圭一の目から、嵐の夜に似た不気味さを覚える。 「今度はなんのバイトなの？」 「それが正社員なの！ あの子、ちゃんとした企業に就職できたのよ」 勉強をもうしたくないという理由で大学に進まなかった妹は、高校を卒業してからというもの定職に就かず、アルバイトをして生計をたてていた。またその職場も、シフトに融通が利かない、上司が私ばかり叱る、などを理由にちょくちょく変えるものだから、私と母はいつまでたっても気が気でなかった。ところが今日、紗香と会っている最中に、妹から電話で正社員として雇用されたという報告を受けたのだ。そろそろちゃんとしなきゃと自分で気づき、その手で履歴書を書いては面接会場まで足を運んだ。想像しただけで、涙が出るほどうれしかった。 「それはめでたいね」 圭一は、紗香が言う通りの反応を示す。面食らった顔は一瞬ですぐに落ち着きを取り戻したが、「おめでとう」という言葉には感情がまったく通っていなかった。悔しいのだ、たぶん。ふらふらする妹を、もうネタにいじれなくなったことが。今夜こそは勝てるかもしれない、特別アレを出すまでもなく。 「それで、仕事は？」 圭一が尋ねてきたので、私は保険の営業だと堂々と答えた。すると圭一の目の奥に、また淀んだ何かが浮かびあがる。それを見て、私は体をこわばらせた。 「妹さん、大丈夫かなあ」 「どうして？」 「だって保険の、しかも営業だろ。日中は契約獲得のために外を歩き回らなくちゃいけないし、ノルマだってある。ピザ屋や居酒屋の時みたいに、またすぐに辞めなければいいけど」 そうか、保険の営業とはそんなに大変だったのか。私は、急に妹のことが心配になってきた。 「入れ替わりの多い業界だからね。営業だったらまあ、三ヶ月ももてばいい方じゃない」 この人は、まだ社会に出ていないくせに私よりもずっと社会を知っている。お国の仕事に就くために、毎日毎日机にかじりついては勉強している彼。今年の試験――五度目――が近づいているせいか、自分の得意とする話題になったとたん、喋ることをやめようとしない。やめてしまえばまた、嫌でも机に向かわなくてはいけないからだ。 「それにしても女はいいよな。職種に事務っていう選択肢があるからさ」 圭一はたまに、こんな心ないことを言う。うちの会社にだって男性の事務社員はいるし、事務として一生懸命に働いている私にはもちろん、営業としてこれから頑張ろうとしている妹にだって失礼な発言だ。紗香、ここかな？ いいタイミングっていうのは、ここのことを言うんだよね、さあ、ほら、早く、切り出さなくちゃ。 「じゃあ俺、勉強してくるから。それと、テレビの音はもう少し小さく」 圭一は満足顔で立ち上がり、うんと背伸びしてから隣の部屋へと引っ込んだ。つけたばかりのテレビは、すぐに消した。付き合って五年以上経つ彼に、気ばかり使っている自分が情けない。 ――絶対に負けんじゃねえぞ。 ソファの背もたれに身を完全にあずけながら、紗香の言葉を思い出す。このままで一日を終わらせるわけにはいかない。友人に背中をおされ妹が就職を決めた今日、「やるっ」と決めたのだ。私は机の上におかれたハンドバックを睨みつける。隣の部屋からは、ノートにペンを走らせる音だけが響いている。 「さっき、紗香と会ってきたの」 ようやくそう切り出せたのは、日も変わろうとしている夜遅く、よりそうベットの中でだった。 「えっ、だって仕事で遅くなったんじゃないの」 「違うの。仕事終わりに、紗香と会ってきたの」 圭一はわけがわからないといった様子で、とりあえずな感じ、こちらに背中を向けた。 「別に、いいんじゃない」 「別にって、圭一、彼女のこときらいでしょう？」 圭一はため息をつき、さあどうだろうね、と答えた。会ったこともないからわからないけど、長く付き合っている男がいるくせに、他の男とかんたんに寝るような女は好きじゃないな、だってそんなの不潔だもん、とも。 「それでも」 私は彼の背中にそっと手をあて、 「それでも、あの子は私の大切な友達なの」 「友達って言うけどさ」 待ってましたと言わんばかり、圭一は振り返り、やはりあの目で私を見た。 「そもそも、女同士に本物の友情なんてありえるのかな。女子会だかなんだか流行ってるけどさ、ああいうのってちょっと惨めだよね。その場では楽しんでいるふりをしてても、家に帰れば彼氏や旦那に女友達の悪口を言う。結局、女って生き物は男と違って、結婚すれば友情よりも家庭に重点をおきたがるよな。だから、あんまりそうトモダチだのシンユウだのって、口にしない方がいいかもしれない。近い将来に、僕と一緒になった時、後悔しないそのためにもね」 だめだ――最後の一言に、今日はまどわされちゃだめだ。ここで「うん」と頷いては、なんのために親友である彼女に、身をはってもらったのかが分からなくなる。 「女を……そう簡単にまとめないで」 へえ、じゃあ好きにしたら。圭一は再びこちらに背を向けた。カチコチと鳴る時計の針。いつものベットが、いつものベットでないような。 「それに！」 私はたまらず声を荒げた。 「それにあなたは、紗香にもう会っているはずよ」 「は？」 圭一は、ようやくこちらに怪訝そうな顔を見せてくれた。どういうこと？ 今日の君は、なんだか変だよ。暗闇の中でも、お互いの息づかいまでがはっきりと分かる。 「これ見て」 私は寝室まで持ってきたバックの中から、数枚の写真を取り出した。そこには、見知らぬベットの上で気持ちよさそうに眠る、圭一の姿が写っている。しかも裸で。 「浮気をする奴は、不潔だって言ってるよね」 体を起こした圭一は、口を開けたままただ呆然と写真を見つめている。 「日中は、家でずっと勉強してるって言ってたよね」 堪えろ、泣いたら負けだ。どんなに自分に非がなかろうと、いや、非がないからこそ冷静な態度をもって、相手を責めたてる。それが出来てこそ、私は「未成熟」の殻をうちやぶれるのだ。 「あなたは、彼氏がいるのに他の男と簡単に寝るような女と寝たのよ」 圭一はうつむき、さきほどから黙ったままだ。手からは、写真がひらりとこぼれ落ちる。 ああ、私は今、彼を言い負かしている。ようやく勝つことができたのだ。 女のソレを、なめんじゃねえぞ。 （了） |
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あまね・こう
2011年04月27日(水) 22時03分04秒 公開 ■この作品の著作権はあまね・こうさんにあります。無断転載は禁止です。 |
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| No.8 zooey 評価：30点 ■2011-05-01 16:56 ID:qEFXZgFwvsc | |||||
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初めまして、読ませていただきました。 フェミニズム的作品なのかな、そういう意味ではとてもお上手だと思いました。 抑圧されている女性の自我さばさばとした雰囲気で描いていて、意識されたかどうかはわからないのですが、文体もそのさばさば感を表現していると思います。とてもいいですね。 ただ、あまりにもストレートすぎるかなというか、ストレートなメッセージ以外の部分の描きこみが足りない気がしました。 たとえば、圭一の人物像にしても、 こういう人が実際にいるということは分かりますし、そういう人物のいやな部分をうまく描かれてると思うのですが、そこに人間臭さが感じられないように思います。 男性から見ても、こう、どきりとして思わず自分自身のことを省みてしまうような、そのくらいの描写がほしかったなと(女性の私が言うのもなんなのですが(笑)) 圭一が「男性である」ことや「知識」などを笠に着て女性や他人を見下す部分を、もっと「私」の視点から掘り下げるといいと思います。 あと、全然この話とは関係のない圭一の癖とか、そういうものを描くのもいいかなと。 そういう部分があると、いやな男と五年間も一緒にいる「私」の心情にも、共感が生まれると思います。 でも、大まかな作りはお上手だし、リアリティのある内容だったと思います。 |
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| No.7 お 評価：30点 ■2011-04-30 19:06 ID:E6J2.hBM/gE | |||||
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共依存な二人の話しなのかなぁと思いつつ、 こんちわ。 まあ、いろいろと共感できずに読み終えてしまいました。 依存させることに依存している女 と 依存し依存されることに依存している男 て感じなのかな。 理解しがたいのは、彼氏を陥れるために友達が彼氏と寝ることを許した主人公の心理かな。事後承諾だったにしても。別れる気だったのか、別れる気がないのか。僕なんかの感覚ならその時点で別れる前提だと思うんだけど、どうもそうとばかりも言えない感じを受ける。共依存。依存関係を払拭するだけの覚悟を感じない。ただ、ちょっとばかり友達に甘えて、彼氏に反論して、ざまーみろで、元通り。みたいな？ そんな感じを望んでるような印象を受けました。 問題は何かというと、なんだかんだ良いながら情況を受け入れている（ように伺える）主人公自身のメンタリティではないかなと。情況を変えることは、イコール自分を変えることじゃなかったのかな。痛みを伴って、安楽な情況を失ってでも、自分を変革する覚悟、覚悟を持つ勇気。そんなものが感じられなかった。 この作品を読んで僕が感じたのは、多分何も変わらないんだろうなと言う、だったら、一体何だったんだ？ という虚無感くらいのものでしょうか。それが狙いだとすると、うーむ、あまり後味がよろしくない。かなと。 p.s. 男目線でも、この男はうっぜーヤツと思いましたよ。 |
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| No.6 らいと 評価：10点 ■2011-05-01 16:53 ID:iLigrRL.6KM | |||||
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拝読させて頂きました。 女性には受けるのかなあというのが印象です。なぜ受けるのかわかりませんけど、実際受けているみたいですからね。 ただ、僕の視点から言わせて頂くと、最初の一節の 「絶対に負けんじゃねえぞ」 紗香の、ちょっと乱暴なその言葉を頭の中でくりかえしながら、私はチャイムをならした。トン、トン、トンと、とくべつ慌てている様子もない足音が、扉の向こうから聞こえてくる。思わず、バックを握りしめる手に力が入る。」 という節を読んだ時点で瞬時に、「あ、これは浮気の話だな」「主人公が男に浮気について責め立てるはなしだな」と推測がついてしまいました。その辺が残念だなあと思いました。 なので、ラストに現場を押さえたところを見せつけられても、ああ、やっぱしそうなったとしか思えませんでした。 途中の男性描写も、男の視点から見ると、フツーの男ですし、頭にくる要素というのはなかったです。というのも、こんな男世の中には一杯いるので、いちいち頭に来てたらやってられないのです。 むしろ、女性に歩調を合わせて、同調して見せて、何をするつもりなのか媚びるだけのスケベ野郎よりはかなりマシな感じさえします。 その辺が男性と女性の読み方の違いなのかなあとも思いましたけど、でも、女性に受けているのだからこれはこれで、よいのかなあとも思いました。女性のほうが読書しますしね？ 拙い感想失礼しました。 |
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| No.5 Phys 評価：40点 ■2011-04-30 08:22 ID:JbxG5VSZbpw | |||||
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拝読しました。 か、かっちょいいです。最後の一行に痺れましたー。タイトルから連想した 通りのクールで切れ味のある文体でしたし、とても読みやすく、引っ掛かる ことなく読めました。 >必ずと言っていいほど柿の種をつめる母親の癖を、もう学生の時みたいには褒めてくれない。 というところから、ああ、彼女は圭一の良いところをきちんと覚えているん だなぁと思いました。国家試験（？）に五度目の挑戦ということで、完全に 苦難の学徒気取りが堂に入っている圭一さんはむかつきますけど、閉塞感の 中では主人公に寄りかかるしかないかもしれませんね。 電車の中で倒れ掛かってくる酔っ払いと同じで、都合良く寄りかかられてる 方はたまんないですけど。 相手の態度が年月と共に変わっていくのって寂しいことですね。最初は優し かったのに飽きたら冷たくなるなんて、詐欺だなぁ。 >会ったこともないからわからないけど、長く付き合っている男がいるくせに、他の男とかんたんに寝るような女は好きじゃないな、だってそんなの不潔だもん 会ったことないお前にどうしてそこまで言えるんだよ！ ってディスプレイに 突っ込んでしまいました。あんたのコメントなんて聞いてないよ、って内容の 一言をいちいち言う人っていますよね。 >それにしても女はいいよな。職種に事務っていう選択肢があるからさ こういう言い方って、かちん、ときます。想定だとかバーチャルな知識だけで ぜんぶ分かった気になってしまうのは気を付けなければいけないことですね。 知ったかぶりする人って、見てて恥ずかしいですし。 （でも、私もたまにやっちゃうかも…） ぴん、と触れるものがある良い小説でした。すっきりできました。未成熟な女 って表現、素敵ですね。 また、読ませてください。 |
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| No.4 あまね・こう 評価：--点 ■2011-04-29 16:04 ID:WQ355JUh0po | |||||
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ぽん様はじめまして。感想をありがとうございます。 スカッとしていただけたのなら幸いです。 女子の友情って、男性が思っているよりも絆が強かったりしますよね。 （男性でもそんなこと考えてない方もいますし、もちろん人それぞれですが） 楽しめたということでなによりです。また次も読んでいただければと思います。 |
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| No.3 あまね・こう 評価：--点 ■2011-04-29 15:59 ID:WQ355JUh0po | |||||
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羽田様はじめまして。まずは読んでいただき、ありがとうございます。 ずいぶんと褒めていただき、とても嬉しいです。 女性視点での作品を、もっとちゃんと書けるようにこれからも精進していきます。 今後とも、どうぞよろしくお願致します。 羽田様の作品も、楽しみにしています。 |
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| No.2 ぽん 評価：50点 ■2011-04-28 00:22 ID:AjvQtTRDEME | |||||
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こんばんは。 とても面白く読ませていただきました。 スカッとしました！ ジェンダー差別の圭一と、いつも圭一の言葉に流されてしまう主人公。 女の敵ですね、圭一は。 羽田さんと同じく主人公をかなり応援してしまいました。 女の“ソレ”は、 女の“友情”ですね！！（他にも示しているものがあるかもしれませんが） ちょっとドキドキするタイトルでしたｗ かなり楽しめました。ありがとうございます。 次回も楽しみにしています。 |
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| No.1 羽田 評価：40点 ■2011-04-27 23:38 ID:pRHcQ9uo1pY | |||||
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あまね・こう様はじめまして。羽田と申します。 拝読させていただきました。 女性視点、女性主人公、女性対象のおはなしですね。 内容がきちんとタイトルに従っていて、軸がまっすぐに通っている良い作品でした。 圭一さんはだいぶステレオタイプの男性ですね。。 いますよね、自分の得意分野になった途端に強気になる人。とにかく女性よりも自分が優位に立ちたいと思う人。本からの知識を勝手に自分が体験したことにして、自分が偉くなっちゃったような勘違いをして、偉そうになる人、見下してくる人。 女っていう生き物は〜 が口癖の人。 女性関連部分以外は私もそうなのでちょっと心が痛くなりましたが、それでも、圭一さんには大変腹が立ちました。（男性の方はまた違った意見かもしれませんが） 読者の感情に揺さぶりをかける表現がとてもお上手だと思います。 女性がむかつくポイントを的確についてきているからでしょう。 紗香さんと共謀して、女性蔑視傾向のある圭一さんに打ち勝つ。 未成熟の殻を打ち破って、圭一さんを言い負かすエンディングも決まっています。 私が女性なので、完全に女性側の立場にたって感想を書かせていただきました。 主人公を「いけいけ！」と応援したくなる作品でした。 素敵な作品ありがとうございました。 |
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| 総レス数 8 合計 200点 | |||||
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