白菊童子(改)
 こんな噺をご存じだろうか?

 ある寺に菊若丸という名の、それはそれは美しい稚児がいた。菊若丸は大層頭が良く、日々の務めも怠った事の無い程、真面目な少年でもあった。肌が雪のように白いので、寺の者達は菊若丸の事を「白菊童子」と呼び、大層可愛がっていたが、中でもある一人の若い修行僧が童子を大層好いていた。
 その修行僧…蓮三は、大変優秀な僧だった。寺の者に蓮三の為人を聞けば、皆が皆「とても優秀で、素晴らしい人間だ」と答える程に良く出来た人であった。実際、檀家の人達や和尚からの信頼も厚く、仏様への信仰心もあった。
 だがそんな彼にも一つだけ弱みがあった。並々ならぬ程の情念を童子に抱いていたのである。しかし上稚児である童子に手を出す事は掟で禁じられている為、蓮三は童子の姿を見つける度に見えなくなるまで目で追いかけ、夜、皆が寝静まった頃に、独りで持て余したその身の熱を冷ます日々を送っていた。

 ある寒い晩の事、いつもの様に高ぶった熱を鎮めた蓮三は熱の余韻を冷ます為に、月灯りに照らされた寒々しい廊下を、何の気も無く歩いていた。ふと見ると、一部屋だけ灯りが漏れている。誰か起きているのかと思った蓮三がそっと戸の隙間から中を覗くと、そこには蝋燭の灯りを頼りに、書を読んでいる童子の姿があった。
 童子の白くまろい頬が橙に染まり、そこに睫毛の暗い影が落ちるその様子に、蓮三は思わず息を飲む。その時、不意に童子が垂れて邪魔になった横髪を耳にかけた瞬間、蓮三の中でギリギリに保たれていた何かが、音を発てて崩れた。
 蓮三は無言で戸を開け、書に没頭していた童子に近づくと、童子の着物の衿首を掴んで床に引き倒した。
「! れ、蓮三様? 一体何を…ッ!?」
 突然の事に頭がついて行けず、混乱している童子に乗り上げる蓮三は、既に正気が失っていた。
「白菊…白菊…ッ!!」
 荒い息を吐きながら童子の名を呼び続ける蓮三の様子に、漸く危機を感じて逃げ出そうと暴れる童子だが、体格も体勢も負けている為か、すぐに押さえつけられて身動きが取れなくなってしまう。それでもなお抵抗を止めない童子に苛立った蓮三は、咄嗟に童子の首を絞めた。
「ッ!? あ…ぐ、ぅ…が…ッ!!」
 苦悶の表情を浮かべながら空気を求めて喘ぐ童子を、蓮三は恍惚として見下ろしながら、抵抗が止んだ童子の躰を思うが儘に貪った。

 事が終わり、正気を取り戻した蓮三は、先程まで夢中になって求めていた童子の躰が微動だにしていない事に気が付いた。虚ろな表情を浮かべたまま冷たくなっている童子を見た蓮三は、まるで冷水を頭から被ったかの如く、真っ青に血の気を引かせて震え上がった。
「わ、私は何ということを! …こんな心算は毛頭も…し、白菊を殺してしまった!」
 蓮三は大きく動揺して、部屋の中を忙しなく歩き回った。歩き回っているうちに次第に動揺は治まっていき、今度は童子を犯して殺してしまった罪悪感よりも、蓮三が童子を殺した事実を皆に知られる事を恐れ始めた。
「これが皆にばれてしまったら、私はどうすれば良いのだろう!?」
 今まで築いてきたものが一気に崩れ去る事を恐れて頭を抱えた蓮三は、着物を乱れさせたまま静かに横たわる童子の骸を眺めて、ある事を思いついた。
「そうだ、白菊を埋めてしまえば良い!」
 名案だとばかりに調子を取り戻した蓮三は、早速行動に移した。己と童子の着衣を手早く正すと、蓮三は寺の裏の更に奥まった場所に穴を掘り、童子の死体を投げ入れて埋めてしまった。
「もうこれで一安心だ」
 安堵して気が抜けた蓮三は、そのまま部屋に戻って気絶するように眠ってしまった。

 その晩、蓮三は夢を見た。
 人気の無い童子の墓から一つの小さな芽が出るや否やみるみる育ち始め、遂には見事な白菊の大輪を咲かせるという夢だった。雲間から差し込む月明かりが、優しく白菊の花を照らしている。幻想的とも言えるその光景を、蓮三は何故か恐ろしいと感じた。

 明くる日、初雪がチラつく中で童子がいないと騒ぐ皆に、蓮三は何食わぬ顔で白を切った。
「蓮三、お前は白菊と親しかったな。白菊の姿が見えんのだが…何か聞いているか?」
「私も夕べから見ていませんが」
「そうか…」
 あっさりと信じた和尚に罪悪感を抱きつつも、蓮三は内心で「良かった…バレなかった」と安堵した。
「それにしても…寒い寒いと思ってはいたが、とうとう降り出したか」
 初雪が舞う庭を眺めながら、和尚がぽつりと呟いた。蓮三も釣られて空を見上げる。一瞬、ひらひらと降る白い雪が花弁に見えた。
「…え?」
 思わず瞬きすると、相変わらず静かに雪が降っているだけだった。
「どうかしたか?」
「いえ、ちょっと目にゴミが入ってしまいまして」
 何故雪を花弁と思ったのか、蓮三自身にも良く解らなかった。しかし、何となく和尚にそれを言ってはいけないとだけは理解した。
 結局その日は降り止まず、雪は一日中深々と降り続けた。

 その晩の事、蓮三は夜中に不意に目が覚めた。何故かそのまま寝つけなかったので、気分転換しようと廊下を歩いていると、白い何かが前方を横切り、廊下の角を曲がるのが見えた。
「何だ、あれは?」
 訝しみながらも足早に歩き、角を曲がって見た途端、蓮三は驚愕で目を見開いた。
「――――――――ッ!!!?」
 殺した筈の童子が、蓮三の眼の前に立っていたのである。しかし瞬きした一瞬の間に、童子の姿は跡形もなく消えてしまった。
「あ、あれは…一体……ヒッ!!」
 時期外れの一輪の白菊の花が、あれは夢ではないと主張するかのように、蓮三の足元に転がっていた。嫌な予感を覚えた蓮三は、気を取り戻して花をぐしゃりと握り潰すと、慌てたように裸足で外に飛び出した。向かう先は言うまでも無く、童子を埋めた場所である。
「まさかまさかまさかまさかまさか…」
 一歩一歩童子の墓に近づく度に顔を青ざめさせていく蓮三。あれは唯の夢だ、幻想だと言い聞かせているものの、嫌な予感は益々増えていくだけだった。

「……っな!!!?」
 童子を埋めた地面から生い茂っている白菊の花を見た途端、予感が的中したと、蓮三は青かった顔を更に青くさせた。先程握り潰した花が、煌々と月明かりに照らされながら、青白く輝いていた。
「うわああああああああぁぁぁっ!!」
 その青白い花と童子が重なって見えた蓮三は、叫びながら花を毟り取り、地面に投げつけて何度も何度も踏み潰す。地面に散った純白の花弁が土で汚れて真っ黒になった頃、漸く気が済んだのか、荒く息を吐きながら部屋へ戻っていった。
 蕾すら毟られ、無残な姿になってしまった白菊の前にいつの間にか現れた童子が、去っていく蓮三の背中をジッと見つめていた。

 次の日、あれから碌に眠れなかった蓮三は、目の下に大きな隈を作りながら朝のお努めをこなしていた。
「蓮三、隈が酷いが大丈夫か?」
「ええ、ご心配には及びません。ただ、白菊の事が気がかりで…」
「そうであったな…」
 心配した和尚が蓮三に声をかけるが、蓮三は無理矢理笑顔を作り、行方知らずの童子を心配するふりをしてはぐらかす事しか出来なかった。
「それはそうと和尚様。ご覧下さい、見事な雪化粧ですよ」
「確かに見事だ」
 庭はすっかり雪に覆われて真っ白に染まっている。蓮三が和尚と共にその景色を眺めていると、突然突風が吹いて咄嗟に顔を腕で庇った。
「ひっ!!?」
 一瞬、顔を覆った腕の隙間から、白菊の花畑の中に立って此方を睨む童子の姿が見えた気がした。
「凄い風だったな…蓮三? 顔色が悪いが、どうした?」
「い、いいえ…何も」
 和尚は真っ青を通り越して蒼白になっている蓮三に問いかけたが、今度は引き攣り歪んだ表情しか返せなかった。蓮三が立ち去った後、和尚は庭先に一輪の白菊が落ちているのを見つけ、拾い上げた。
「はて、面妖な…菊の時期は疾うに過ぎた筈だが」
 和尚は寺に植わっていない筈の白菊の花に首を傾げながら、何はともあれ先ずは生けてやらねば、と部屋へ向かった。

 その晩も蓮三は部屋から出てふらふらと歩いていた。昼間の事が気になって眠れなかったのである。考えれば考える程に首をもたげてくる、童子を殺した罪悪感を振り払うように、夢中になって歩く蓮三。気が付けば何故か童子の墓に来ていた。無残な姿になった筈の白菊の花を見た途端、蓮三は驚愕でかっと目を見開いた。
「な…何で…!?」
 昨日の晩、確かに全て毟った筈の白菊の花が、恐怖で顔を引き攣らせている蓮三の眼に映っていた。

 それからというもの、蓮三は毎晩部屋を抜け出しては花の下に訪れ、白菊の花を毟り取った。花を握り潰す度に、童子を殺してしまった時の記憶が鮮明に蘇り、毟れば毟る程に恐怖と後悔の念が沸き起こる。それから逃れるように、更に花を滅茶苦茶に荒らす蓮三。しかしどれだけ蓮三が花を摘もうとも、必ず次の晩再びそこへ訪れると花が咲いているのだった。
 それだけではない。あの晩以降、毎日必ずと言って良い程に蓮三の前に白菊の花が落ちているのである。廊下、部屋、お堂…何処へ行けども逃がさぬと言わんばかりにポツンと落ちている、季節外れの白菊の花を見つける度に、蓮三は素早く拾い上げ、握り潰しては捨てるのを繰り返した。
 それを見かねた周りの者達が注意したが、当の蓮三は上の空で全く聞く耳を持たない。蓮三は日を追う毎に目に見えてやつれていった。終いには、白い物を見かけるだけでビクつく始末である。
「蓮三、頬が痩けているぞ。きちんと食事は摂っているのか?」
「ああ…」
 流石にその様子に気付かない者はおらず、修行僧仲間や和尚達が心配して声をかけるが、蓮三から返って来るのは空返事ばかり。ふらつく蓮三の後姿を見送りながら、皆どうしたのかと訝しんで溜息を吐いた。

 ある晩、深夜にも関わらず、和尚は不意に目が覚めた。
「眠れぬ…そうだ、気晴らしに散歩でもしてみるか」
 廊下に出ると、誰かがふらつきながら部屋から出てくるのを目撃した。蓮三である。
「蓮三?こんな夜更けに…一体どうしたのだ?」
 蓮三は和尚に気付く事無く、ふらふらと灯りも持たずにどこかへ歩き出した。蓮三の様子がおかしい事に気付いた和尚は、こっそりその後をついて行く事にした。
 廊下を進み、裸足のまま外へ出た蓮三を追いかける為、和尚も裸足で外へ出る。月明かりの下、二人分の足音だけが辺りに響いた。
「こんな奥まで、何の用なのだろうか…?」
 不意に蓮三が立ち止まり、和尚は咄嗟に物陰に隠れた。こっそりと覗いてみれば、蓮三の前に見事な白菊の花が咲き誇っていた。何故か蓮三の足元には大量の花弁が積もっていた。
「こんな所にあんなに見事な白菊の花が咲いているとは…」
 蓮三はその花の前に力無く蹲り、ブツブツと呟き始めた。かつて優秀であった蓮三の面影はもう、そこに残ってはいなかった。そこにいたのは、酷くやつれ、哀れな声を上げる、独りの惨めな男であった。
「許してくれ…もう許してくれ…私が悪かった…!」
 和尚は何も言わずにそこから立ち去ると、受けた衝撃を落ち着かせる為、本堂へとやって来た。蝋燭に火を灯し、本尊の正面に座り込むと、目を閉じて先程目撃してしまった光景を思い浮かべる。
「あれは一体何であったのだろうか?蓮三は一体何を隠しているのだろうか?」
 今までの蓮三の様子を振り返ってみた和尚は、ふと気が付いた。
「そういえば、蓮三の様子がおかしくなりだしたのは、白菊がいなくなってからだったような気が…」
 まさか、何か関係があるのだろうか?和尚がそう首を傾げた時、風が吹いて蝋燭の火が消えた。
「!!」
 真っ暗な闇の中、白く輝く悲しげな顔をした童子が、和尚の目の前に立っていた。

「…ぬ?」
 気付けば童子の姿は無く、本堂の中が薄明るくなっている。朝になったのだ。
「夢…か?」
 戸の向こうからは雀の鳴き声が微かに聞こえてくる。しかし和尚の足の裏には土が着いていた。それは、昨日の事は確かにあったのだという確かな証拠であった。
「恐らく童子は、もう…」
 和尚は目の前に落ちている白菊の花をじっと見つめた。朝露が光るその花は、未だ瑞々しく咲き誇っていた。

 和尚は信用の置ける何人かの修行僧達と蓮三を連れて、白菊の花の元にやって来た。蓮三はそこに近づくにつれ、元々青白かった顔色が増々悪くなっていき、終いには土気色になっていった。例の場所に着き、白菊の花が咲いているのが目に入った途端、とうとう蓮三は全身を震わせて悲鳴を上げた。
「ああああああぁぁっ!!!」
「お前達、蓮三を押さえていなさい」
「は、はい!!」
 周りにいた修行僧達は、蓮三の突然の奇行に戸惑いつつも、和尚に言われた通りに蓮三の体を押さえにかかった。逃げ出そうともがく蓮三を、数人がかりで漸く取り押さえる。
 和尚は残った他の修行僧達に命じて菊の根元を掘らせると、見慣れた鮮やかな着物が土の中から現れた。
「やはりそうであったか…」
 掘り起こされ、日の下に晒された白菊童子の遺体は不思議と腐っておらず、まるで眠っているかのようであった。
 それを見て恐れたのは言わずもがな、蓮三である。暴れていた蓮三は急に力無く地面に頽れると、恥も外聞も無く涙鼻水を垂れ流しながら、ひたすら童子への詫びを繰り返した。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」
 皆が戸惑いながら蓮三を見下ろす中、険しい表情を浮かべた和尚はそっと目を閉じた。

 狂ったように謝り続けていた蓮三から事の全容を聞き出した和尚は、童子の墓のすぐ傍に小さなお堂を建てた。
「そこで死ぬまで経をあげよ。白菊の為に、お前の為に」
 全てを白状した蓮三は素直にお堂に閉じ篭り、一歩も外へ出て来なくなった。和尚は毎食最低限の食事と水を持ってきたが、蓮三は受け取りを拒否し、内側からも鍵を掛けてひたすらお経を唱え続けた。お堂の前に来ると、いつでもその声が聞こえてきたそうである。
 和尚は全てを知ってしまった修行僧達に「この事は他言無用だ」と釘を刺すと、掘り返された童子の遺体をきちんと埋め直し、そこに小さな塚を建てて丁寧に供養した。

 今でも時々そのお堂の前を通ると、中から蓮三がお経を読む声が聞こえてくるのだと言う。

翠春
2014年02月23日(日) 22時32分38秒 公開
■この作品の著作権は翠春さんにあります。無断転載は禁止です。
■作者からのメッセージ
当時の風習について補足説明をば。

衆道…当時(時代設定は大体平安後期から室町時代と考えています)の寺では、女人と交わる事は不浄とされ、女人の代わりに見目麗しい少年達を性の対象にする事を良しとされていました。これを衆道と言い、当時の世俗では特に珍しい事では無かったらしいです。
ちなみに日本で男性同士のあれこれがタブー視された始めたのは文明開化後。某少年誌が登場し始めた当時ではまだ男性の美少年崇拝主義が残っていたようですね。

上稚児…稚児=お寺に住み込み、字や行儀を習いつつ僧達の世話をする元服前の少年。昔は身分格差があり、孤児や庶民の子供は下稚児、一般貴族の幼い息子達が中稚児、大臣クラス以上の息子達が上稚児とされ、衆道で手を出していいのは下・中稚児までだったそうです。
(資料があまり見つけられなかったので、もしかしたら色々間違ってるかもしれません。その場合は教えて頂けると大変ありがたいです…!)

前回のを手直ししたら全く違う様相になってしまいましたので改めて投稿しました。
今一度感想をお待ちしています。

…比較対象として残していますが、以前のは消した方が良いでしょうかね?

この作品の感想をお寄せください。
No.2  楠山歳幸  評価:30点  ■2014-02-24 21:02  ID:3.rK8dssdKA
PASS 編集 削除
 読ませていただきました。

 今作はとても丁寧に書かれていますね。好感が持てました。鎌倉期に描かれた光背のあるリアルで綺麗な稚児像の掛け軸を思い出しました。
 冒頭の残酷さに感情移入してしまいました。
 個人的には、前作の和尚に訴える場面のほうが慎ましくて凄みがあったかなあ、と思いました。
 最後の一文も良いですね。昔語りらしくて救いがあって、蓮三の思いが伝わります。
 
 上稚児というのは知りませんでした。
 僕がうろ憶えで知っているのは「秋夜長物語」ぐらいなので、こういう稚児ものも面白いと思いました。
No.1  時雨ノ宮 蜉蝣丸  評価:40点  ■2014-02-24 18:53  ID:2yvcLrrqfRc
PASS 編集 削除
こんにちは。読ませていただきました〜。

前作は昔話風味、今作は何だか生々しい風味ですね。描写がリアルになって、今っぽさというか、そういうのが出ています。
時代背景はどこかで聞いたことあります。あまり詳しくはありませんが、確かに文学系の歴史資料とか見ると、寺とか稚児とかありますね。あと、万葉集とかでも、平安時代では男同士の何やらは珍しくなかったみたいですし……(藤原頼長とか大伴家持とかそうだったらしいです)。
個人的には、前作は怪談大会的なやつでの噺として、今作は文学作品として、楽しみたいです。要するにどっちもいいという……なので両作残しておいてほしいです。

長々書いてしまいました……すみません。
ありがとうございました。
総レス数 2  合計 70

お名前(必須)
E-Mail(任意)
メッセージ
評価(必須)       削除用パス    Cookie 



<<戻る
感想管理PASSWORD
作品編集PASSWORD   編集 削除